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ECサイトとは?種類・必要な機能・作り方・運用方法をわかりやすく解説

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ECサイトとは?種類や機能

ECサイトとは、「E-Commerce(イーコマース)」の略称で、インターネット上でモノを売買するWebサイト全般の通称です。別名「ネットショッピング」や「オンラインショップ」とも呼ばれ、Amazonや楽天市場などのモール型サイトも含まれます。

EC市場は年々拡大し、ECサイトの利用者層も拡大していることから、EC事業への参入を考えている事業者様も多いのではないでしょうか。

本記事では、これからECをはじめる事業者様向けに、ECサイトの概要や種類、運営に必要な業務について解説します。

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ECサイトとは

ECサイトとは、イーコマース(電子商取引)を行うWebサイトの総称です。いわゆるネットショップを指す言葉ですが、近年では次のようなサイトもECサイトと呼ばれています。

ECサイトのショッピングカート(イメージ)
  • ネットオークション
  • コンテンツ配信
  • オンライントレード

ECサイトには休業日や営業時間がなく、いつでも取引を行うことができるのが特徴です。取引を通じて蓄積された消費者のデータは、集客や売上拡大などにつながる施策の立案・実施に活用されます。

ECサイトの重要性

EC市場の成長・拡大(イメージ)

ECの市場規模は年々拡大しており、モノの売買に欠かせない存在となっています。

経済産業省が実施した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、日本国内のEC市場規模は次の通りです。

業態 市場規模 前年比
物販系分野 13兆9,997億円 5.37%増
サービス系分野 6兆1,477億円 32.43%増
デジタル系分野 2兆5,974億円 6.10%減
(引用:令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)|経済産業省

業態にかかわらず、ECの売上は増加傾向にあります。物販系分野・サービス系分野の市場規模の拡大によって、市場全体が拡大していますが、デジタル系分野においては縮小傾向がみられました。

サービス系分野では、外出需要の増加に伴い、全体の約4割を占める旅行サービスの業績が拡大しています。一方で、外出自粛の終了に伴い、オンラインゲームを中心とするデジタル系分野では約2割の減少がみられました。

ECサイトの種類・ビジネスモデル

ECサイトの種類・ビジネスモデル(イメージ)

ECサイトは、モール型サイトと自社ECサイトという2種類に分かれます。ビジネスモデルによっても細分化されるので、業態による違いを理解することが大切です。

ここでは、ECサイトの種類とビジネスモデルを詳しく解説します。

ECサイトはモール型・自社ECの2種類

ECサイトには、モール型サイト・自社ECサイトの2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

種類 概要 具体例
モール型サイト ECモールに商品を出品またはショップを出店する形態 ・Amazon
・楽天市場
・Yahoo! ショッピング
・ZOZOTOWN
自社ECサイト 自社でサーバーをレンタルし、ECサイトを構築する形態 ・ヨドバシカメラ
・ユニクロ
・Apple
・無印良品

モール型サイトとは、Amazonや楽天市場のようなECモールに出店する形態です。
すでに構築されたECモールに出店する形になるため、自社でドメインやサーバーを用意する必要はありません。また、モール型サイトそのものに集客力があるため、出店して間もない段階でも集客がしやすい環境です。

自社ECサイトは、自社でサーバーやドメインを契約し、サイトを構築する形態です。
サイトデザインや機能追加の自由度が高い一方で、構築にはプログラミングやデザインなどの専門的な知識が求められます。

ECサイトは種類によってメリット・デメリットがあり、一概にどちらの形態が優れているとは断定できません。集客力を活用したい場合はモール型サイト、自社の世界観を自由に表現したい場合は自社ECサイトといったように、目的に応じた形態を選びましょう。

ECサイトのビジネスモデルは4つ

ECサイトのビジネスモデルは、商品の売り手と買い手によって、次のように分類できます。

業態 正式名称 概要
BtoC Business to Consumer 企業から個人へ
BtoB Business to Business 企業から企業へ
CtoC Consumer to Consumer 個人から個人へ
DtoC Direct to Consumer 企業が直接個人へ

BtoCは、消費者にとって馴染みのあるビジネスモデルで、商品を提供する企業から消費者に対して販売を行うものです。

一方、企業を介さず、個人間で直接取引を行うCtoCも盛んになりました。たとえば、フリマアプリや、オークションアプリがCtoCに該当します。

企業間の売買はBtoBと呼ばれ、BtoCより商品単価が高く、市場規模も大きいという特徴があります。近年では、仲介業者や店舗販売などの中間流通をなくして、企業が直接消費者に販売するDtoCも増えています。

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ECサイトをはじめるために必要な機能

ECサイトに必要な主な機能は、以下の6つです。

ECサイトの機能(イメージ)
  • ショッピングカート
  • 商品・在庫管理システム
  • 受注管理システム
  • 顧客管理・メール配信システム
  • 集客ツール
  • セキュリティ

それぞれの機能が果たす役割を理解し、ECサイトをはじめるための準備をしましょう。

ショッピングカート

ショッピングカートは、消費者が求める商品を選び、決済を行う機能です。
カートに商品を入れて決済すると、受注が成立します。サイト運営会社は受注内容を確認し、決済が完了してから商品を梱包・発送するのが受注後の流れです。

利用頻度が高い決済方法は、主に次の4つです。

  • クレジットカード
  • 代金引換
  • コンビニ支払
  • 後払い決済

消費者が利用したい決済手段がないと、購入せずに離脱するリスクが高まります。そのため、できる限り幅広い決済方法に対応することが重要です。

商品・在庫管理システム

商品・在庫管理システムは、ECサイトに商品を登録・編集する機能をもつシステムです。商品の在庫数を正しく把握し、ECサイト上の在庫数と実際の在庫数に差異が出ないように管理します。

実際の在庫数がECサイト上の数値より少ないと、売り切れ状態にもかかわらず注文が入ってしまうため、商品の出荷ができなくなります。反対にECサイトの在庫数が実際の在庫数より多い場合には、販売機会を逃してしまうため、定期的な棚卸しが必要です。

受注管理システム

受注管理システムは、注文内容や決済の有無をチェックする機能をもつシステムです。受注した注文の詳細が確認できるため、発送する商品の種類や個数、ステータスを管理できます。

消費者からの問い合わせや、注文のキャンセル通知も管理できるため、トラブルへの対処がスムーズになるのも利点です。

複数のECモールに出店している場合は、モールごとの注文を一括管理することができる受注管理システムを導入できると、受注漏れや入力ミス、取り違えなどのリスクを抑えることができます。

顧客管理・メール配信システム

顧客管理・メール配信システムは、消費者の情報を管理し、コミュニケーションをとる機能をもつシステムです。会員登録した消費者の属性や、注文履歴などの情報を集めることによって、今後のマーケティング戦略に活用できます。

さらに、新商品の情報やセール情報を消費者にメールで配信することで、購入を促す効果も期待できます。消費者にクーポンやポイントを付与して、リピート率を上げることも可能です。

集客ツール

集客ツールとは、立ち上げたECサイトに消費者を集めるための機能をもつツールです。次のような施策を行い、結果を分析できます。

  • Web広告の出稿
  • SEO(検索エンジン・ECモール内)
  • SNS・アプリ連携

インターネットツールが普及した現代では、さまざまな集客ツールから、自社に適した方法を選ぶ必要があります。

予算をかけて短期的な売上アップを狙いたい場合はWeb広告、低予算で長期的な視点で集客力アップをしたい場合はSEOなど、商品の内容や予算に合わせて集客に活用するツールを選びましょう。

セキュリティ

セキュリティとは、消費者の個人情報を守る機能です。ECサイトで取引を行うと、サイト側に消費者の個人情報などが保存されるため、サイトのセキュリティを強化する必要があります。

万が一、不正アクセスを許してしまい、情報漏洩を起こしてしまうと、社会や消費者からの信頼を失いかねません。安心なサービスを提供するためにも、SSL化(暗号化通信)やカード不正利用防止ツールなどの導入を検討しましょう。

ECサイトの構築方法・作り方

ECサイトを立ち上げる方法は、以下の5種類です。

構築方法 概要
ASP ネットショップ作成システムを利用する方法
パッケージ 必要な機能がまとめられたソフトを利用する方法
オープンソース 公開されたソースコードを利用する方法
フルスクラッチ ゼロからサイトを自作する方法
ECモール Amazonなどの大手ネットショップに出品・出店する方法

ASPは、ECサイトに必要なシステムや機能が備わったシステムを利用できるため、自社のシステムやサーバーを用意する必要がありません。ゼロから構築する手間や費用を抑えられるため、個人で運営する方や小規模な企業などに適した方法です。

ECサイトのショッピングカート(イメージ)

パッケージとは、ECサイトに必要な機能がパッケージ化されたシステムです。パッケージに含まれている機能の範囲内で、ECサイトの構築・カスタマイズができます。ASPと似た部分もありますが、パッケージのほうが構築の自由度が高いのが特徴です。

オープンソースでは、無料で公開されているプログラムコードを利用し、オリジナルのECサイトを構築したり、必要に応じてカスタマイズできるのが特徴です。プログラム知識のある開発リソースを確保でき、自由度の高いECサイトを立ち上げたいときに適しています。

フルスクラッチは、既存のシステムやパッケージを利用せず、ゼロからECサイトを構築する方法です。機能やデザインを自由に設計でき、機能追加や保守運用などを柔軟に行うことができます。ただし、構築や運用に費用がかかり、数千万円以上の規模になる場合もあるため、初期費用やランニングコストに予算を割くことができる大規模な企業向けの方法です。

ECモールは、上記4つの構築方法とは異なり、Amazonや楽天市場などのモール型サイトに出品・出店する形で販売をはじめることができます。ECサイトを構築する手間が少ないため、EC販売にはじめて取り組む方に適した方法です。

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ECサイトの運営業務

ECサイトの運営には、主に以下7つの業務が必要です。

ECサイトの運営業務(イメージ)
  • 商品登録・写真撮影
  • 受注・問い合わせ対応
  • 在庫管理・検品・発送
  • 販売企画・対応
  • 顧客管理
  • 集客・SEO
  • アクセス解析・分析

各業務で行うことを整理し、円滑にECサイトを運営できる体制を整えましょう。

商品登録・写真撮影

ECサイトで商品を販売するためには、商品データをシステムに登録する作業が必要です。商品名やメーカー名、価格などの情報を収集したうえで、登録する内容を決定します。

商品データは、商品情報を伝えるだけではなく、購買意欲を高めるためにも必要な要素です。たとえば、商品説明文でほかの商品にはない特徴をアピールしたり、キャッチコピーで消費者の心をつかんだりする工夫が求められます。

商品を手にとったり目の前で見たりできないECサイトにおいては、画像はとくに重要なポイントです。商品の色味が伝わったり、使用シーンをイメージできたりするように、魅力的な商品画像を撮影しましょう。

受注・問い合わせ対応

受注・問い合わせ対応は、消費者からの注文内容を確認し、必要に応じて個別対応を行う業務です。問い合わせや注文キャンセルがあった場合は、回答や発送中止などの対応を行いましょう。

住所指定や配送方法など、消費者側が間違えている可能性がある場合は、運営側から注文内容を確認する必要もあります。

在庫管理・検品・発送

在庫管理・検品とは、自社で保有する商品の在庫数や品質を管理する業務です。注文された商品の在庫があるか、商品に異常はないかをチェックしてから発送準備を行います。ECサイトの場合は、サイト上と実際の在庫数を一致させる作業も必要です。

発送の際は、商品が破損しないように丁寧に梱包する必要があります。商品に対して十分なサイズ・厚さの箱を使用し、隙間に緩衝材を詰めて衝撃を吸収できるようにしましょう。

販売企画・対応

ECサイトの売上を伸ばすには、定期的な販売企画が欠かせません。キャンペーンやセールを実施したり、商品を購入した方にノベルティやポイントを付与したりすると、売上と知名度の向上に効果的です。

送料を無料にするキャンペーンを開催したり、モール型サイトで開催されるイベントに参加したりするのも、効果的な販売企画のひとつです。

顧客管理

顧客管理とは、自社の顧客に関する情報を適切に管理する業務です。個人情報を取り扱うため、情報漏洩が起こることがないように徹底した管理が必要です。

また、蓄積した顧客情報を活用し、既存の消費者との関係を強化する業務も顧客管理に含まれます。具体的な施策は、以下の4つが挙げられます。

  • メールマガジンの配信
  • フォローメールの送付
  • 新商品の告知
  • アンケートの実施

施策を通じて消費者のニーズを把握したり、反応をチェックしたりすることにより、消費者の好みや属性を把握できます。より効果的な販売企画を立てることで、顧客満足度の向上も可能になります。

集客・SEO

ECサイトの集客数は、売上に直結します。広告を出稿したり、SNSで広報活動を行うなどをして、新規の消費者をECサイトに呼び込みましょう。

広告の出稿先は、検索エンジンの検索結果やWebサイト内、SNSなどさまざまです。動画形式の広告は、静止画よりも多くの情報を伝えられる特長があります。また、近年では有名人とコラボした「インフルエンサーマーケティング」も活用されています。

長期的な集客効果を得るためには、SEO(検索エンジン最適化)が有効です。自社ECサイトの場合は、Googleをはじめとした検索エンジンの検索結果ページにおける上位表示を目指し、コンテンツから自社ECサイトに誘導することで集客を実現します。

モール型サイトの場合は、モール内の検索アルゴリズムに対応した対策が必要です。適切な対策によって、モール内の検索結果で自社商品が上位表示され、消費者の目に留まりやすくなります。

アクセス解析・分析

ECサイトのアクセス解析・分析とは、サイトに訪問したユーザーの数や行動をチェックする業務です。どこを経由して自社のECサイトに訪問したのか、サイト内ではどのような行動をとっていたのかを分析します。

ユーザーの行動をチェックすることで、アクセス数が多いページや購入に貢献しているページ、反対に離脱されやすいといった課題のあるページなどを把握することが可能です。アクセス解析・分析結果を基にECサイトの改善を繰り返すことが、購入率の向上に効果的です。

ECサイトの運営を外注するのも1つの手段

ECサイトの立ち上げに伴い、自社のリソースや知見に課題がある場合は、運営業務を外注するのも1つの手段です。専門的なノウハウをもつ企業にECサイトの立ち上げや運営を委託することで、クオリティが高く、且つ安定した運用体制を構築できます。

ECサイト運営の外注・アウトソーシング(イメージ)

外注先を選ぶ際は、費用面だけではなくノウハウや実績にも注目しましょう。

適切な提案を受けるためには、まずは自社の課題や要望を整理して、優先順位をまとめておくことが重要です。

当社には、ECの立ち上げから運用までをまるっとお任せいただけるECショップ運営代行サービスがございます。お気軽にお問い合わせください。

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まとめ:ECサイト出店に必要な準備をして運用をはじめよう

ECサイトとは、イーコマース(電子商取引)を行うサイトの総称です。ECを立ち上げるには、Amazonや楽天市場などのモール型サイトに出店するほか、自社ECサイトを構築する方法もあります。

ECサイトの構築・運営のノウハウが自社にない場合は、アウトソーシングを活用し、EC市場に参入するのもひとつの方法です。自社商品の販路を拡大し、売上アップを実現したい方は、ECサイトの開設を検討してみてはいかがでしょうか。

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