入り数は「いりすう」と読み、1つの箱(袋)に入っている商品数を指すものです。決まった入り数の商品をまとめて輸送することで、商品を1つずつ運ぶよりも輸送費を抑えられるほか、在庫の管理もスムーズになります。
発注・発送の際に商品を数える場合も、入り数を使うことが一般的で、特に一度に大量発注する商品は決まった入り数が設定されています。
本記事では、入り数の意味や単位、管理のコツ、入り数を最適化するメリットについて解説します。商品の発注・発送の際にご参考ください。
目次
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1入り数とは
入り数は、一箱・一袋あたりに入る商品数のことです。例えば、商品10個入りの段ボール箱があった場合、入り数は(段ボール1箱あたり)10個になります。
入り数を把握することは、商品の販売単位や在庫管理において重要です。特に商品を発注する際、入り数を間違えると発注数や出荷数が正しく計算できず、余剰在庫や在庫不足の原因になります。
商品や発注先によっては、まとめられた商品をばらした販売が禁止されているケースもあります。
2入り数の単位
入り数で商品を管理する際は、以下3つの販売単位が使われます。
単位の関係としては「ピース<ボール<ケース」の順で数が多くなります。
- ピース(バラ)
- ボール(インナーカートン)
- ケース(アウターカートン)
ピース(バラ)
ピース(バラ)は1つの商品の最小単位であり、缶ジュースやペットボトルなどの場合、1本1本がピースになります。
商品を消費者に個別で販売したり直接配送する場合は、ピース単位を使うのが一般的ですが、一度に多くの商品を販売する場合は、ボールやケースにまとめられる場合もあります。
なお、近年は発注も多頻度小口化が進んでいるため、ピッキングにおいてピース単位が使われる場合も少なくありません。
ボール(インナーカートン)
ボール(インナーカートン)とは、ピースがいくつか入った袋や箱のことであり、缶ビールの場合、6本まとまった袋・箱がボールに該当します。
商品のまとめ販売や小売店への配送には、ボール単位で輸送される場合がほとんどです。また、商品を保護したり運搬や保管を効率化する役割も果たします。
ケース(アウターカートン)
ケースとは、ボールがいくつか入った箱のことであり、缶ビールで例えると、6缶入りのボールが4つ入った段ボールがケースに該当します。また、発注先によっては「アウターカートン」「外箱」などと呼ばれる場合もあります。
商品の大量販売や物流センターへの輸送など、運送費を抑えたい場合は、ケース単位で輸送する場合が多いです。さらに、商品がまとまっていることで在庫管理をスムーズにする役割も担っています。
3入り数を正しく管理するコツ
入り数を管理するコツは、主に以下の3つが挙げられます。
- 発注・販売時に毎回確認する
- 変更があった場合は迅速に伝達する
- 引当を考慮する
発注・販売時に毎回確認する
ピース・ボール・ケースといった単位を把握していないと、誤った数を購入・販売してしまうミスに繋がる恐れがあります。事前に発注書や納品書の内容を確認し、単位をしっかり把握しましょう。
入り数を間違えて発注すると、過剰在庫や在庫不足の原因になります。例えば、商品が120ピース欲しい場合に、入り数を誤り120ボール注文してしまうと、不要な在庫を抱えることになります。
変更があった場合は迅速に伝達する
入り数を勝手に変更してしまうと、相手先企業の在庫数や発注数の計算も狂います。
また、在庫管理システムを利用しているケースでは、仕組み化されているシステム上の計算結果と実際の在庫数が合わなくなるため、設定変更が必要です。
入り数を変更する場合は、関係各所に必ず伝達しましょう。入り数の変更に相手先企業の同意が必要な場合は、変更前に事前説明が必要です。
引当を考慮する
引当とは、注文を受けた分の商品数を確保するため、実際の在庫から差し引くことです。これにより、在庫切れや納期遅延を防ぐことができます。
また、在庫引当の際は、ピース・ボール・ケースのうち、どの単位で販売するかを事前に決めておく必要があります。例えば、ボール単位で注文が入った際にケースをばらすと、後からケース単位の注文に対応できない可能性があるからです。
ボールやケースをばらすかどうかは、発注先・発送先の企業に指定される場合も考えられます。ばらしたことによって実在庫数は変化しませんが、発注・発送に支障が出るため、適切な管理が必要です。
4入り数を最適化するメリット
入り数を最適化することには、以下3つのメリットがあります。
- 梱包・配送を効率化できる
- 在庫管理のリスクを抑えられる
- 顧客・店舗の満足度向上に繋がる
梱包・配送を効率化できる
ケース・ボールの入り数を最適な数に設定できると、梱包や配送を効率化し、コスト削減や管理時の負担軽減が可能になります。
例えば、ケース・ボール内のスペースをより効率的に使うことで、入り数を増やすことができます。同じケースやボールでより多くの商品を輸送できるため、輸送コストや輸送時間の削減が可能です。
また、入り数を減らして梱包スペースを増やすことで、商品の破損・紛失リスクを減らせます。荷物の重量を抑えられて作業員への負担も減るため、在庫管理や品質管理がより円滑に行えるでしょう。入り数を設定する際は、それぞれのメリットを比較することが重要です。
在庫管理のリスクを抑えられる
入り数を管理しやすい数に設定することで、在庫数や発注数の計算が容易になるため、在庫管理や受発注にかかる手間を削減し、過剰在庫や在庫不足のリスク抑制が可能になります。
さらに、需要に合わせて入り数を増減させると、在庫回転率や売上率を高めることもできます。在庫の滞留・廃棄リスクの対策にもなるため、入り数は適宜調整しましょう。ただし、変更の際は相手先企業との連携が必要になるため、タイミングを見極めることが重要です。
需要予測や在庫状況の把握には、在庫管理システムが便利です。データの集計・分析ができるため、入り数の変更タイミングを考える際の参考になります。
顧客・店舗の満足度向上に繋がる
入り数の設定次第で満足度の向上にも繋がります。
例えば、店舗の陳列形式に合わせた入り数を設定することで、店舗側の満足度が高まります。また、消費者が使いやすい内容量に合わせた入り数を設定することで、顧客により良い商品として認知してもらえる可能性が高まります。
入り数の設定次第で、商品の魅力やブランドイメージの向上も期待できるため、店舗や消費者の立場を想像し設定することが重要です。
5まとめ:入り数を把握して適切な在庫管理をしよう
入り数は1つの箱や袋に入る商品数を表す販売単位のことです。ピース・ボール・ケースの3単位に分けられ、数を適切に設定する必要があることがわかりました。
入り数を最適化することで、物流コストや在庫リスクの削減や、顧客満足度の向上にも繋がります。入り数を把握して適切な在庫管理を行いましょう。
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