2ステップマーケティングとは、試供品や無料期間で商品を知ってもらったうえで、商品を購入してもらうマーケティング手法です。1度試して納得したうえで購入してくれるため、リピート率が高まりLTVの向上が期待できます。
本記事では、2ステップマーケティングの概要、メリットやデメリット、成功事例などを紹介します。マーケティングの担当者の方はぜひご覧ください。
目次
ECの売上アップに繋がる「多店舗展開」、
メリットや成功の秘訣を具体例と共に解説!
12ステップマーケティングとは
2ステップマーケティングとは、新規顧客にまず商品のサンプルや試供品などで「商品を知ってもらってから本購入へと導く」マーケティング手法のことです。
顧客は商品やサービスを1度使用・体験し納得してから購入するため、満足度やロイヤリティを高めやすいことが特長です。
<2ステップマーケティングの例>
- サブスクの無料期間
- 化粧品や健康食品のサンプル
- スーパーの試食
購入時に得られる内容を無料または格安で体験できる2ステップマーケティングは、見込み顧客の獲得と売上の向上を同時に行うことができるため、新規顧客の獲得に課題がある場合に取り入れたい施策のひとつです。
1ステップマーケティングとの違い
1段階踏んでから購入してもらう2ステップマーケティングに対し、商品を見つけた顧客に直接その商品を購入させる手法を1ステップマーケティングといいます。
この両者には、商品購入時のタイミングに違いがありますが、2ステップマーケティングでは1度お試しして必要かを検討できるため、新規顧客の購入ハードルを下げることが可能です。
22ステップマーケティングのメリット
2ステップマーケティングを行うメリットには以下の5つがあります。
- 潜在層にアプローチできる
- 購入ハードルを下げることができる
- 顧客との関係構築がスムーズになる
- LTVの向上が期待できる
- コストパフォーマンスが向上する
潜在層にアプローチできる
2ステップマーケティングでは、購入前に商品やサービスを体験できるため、ニーズが顕在化していない潜在顧客にもアプローチが可能です。
さらに、この体験をした見込み顧客のリストに対し、適切なアプローチを行うことで将来的な売上の向上も期待できます。
購入ハードルを下げることができる
2ステップマーケティングでは、商品やサービスの試供品や無料期間が用意されているため、顧客は気軽に試すことができ、商品の良し悪しを確認してから購入できます。
通常の販売方法だと「気になっているがお金を出してまで欲しいかどうか分からない」と購入をためらってしまう方でも、無料であればリスクがないため手に取りやすく、自分に合っているかを確認できるため、本購入のハードルを下げることが可能です。
顧客との関係構築がスムーズになる
2ステップマーケティングは、1度で購入してもらうのではなく、お試し期間や試供品を使用するステップを踏むため、顧客との接触機会を作りやすくスムーズに関係を構築することができます。
さらに接触回数が多いほど、商品やサービスに対してポジティブな印象を持ちやすいという心理効果「ザイオンス効果」が働くため、ロイヤリティが高い状態で購入に至ってもらえます。
LTVの向上が期待できる
2ステップマーケティングでは、顧客に商品やサービスを1度お試ししてもらい「自分に合っている良い商品だ」と実感してから本購入をしてもらいます。
既に商品の性能や質に納得している状態であることから、本購入時には一定以上にロイヤリティが高まっており、継続購入をしてもらいやすくなります。
さらにリピート率の向上だけでなく離脱率の低下も期待できるため、LTVの向上にも繋がり、中長期的な売上を安定させることが可能です。
コストパフォーマンスが向上する
通常は新規顧客を獲得するために、あらゆる角度からアプローチをし、リピート率を高めるために顧客満足度を向上させる施策を行うなど、多額のコストがかかります。
しかし2ステップマーケティングでは、お試し体験を経ている分「満足度やロイヤリティが高い新規顧客」を獲得できるため、別の施策を行わなくとも新規顧客獲得とリピーターの増加が可能となり、他の手法よりも長期的なコストパフォーマンスに優れていることが特長です。
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32ステップマーケティングのデメリット
2ステップマーケティングを行うデメリットには以下の2点があります。
- 商品購入までにコストと時間がかかる
- すべての商材に適しているとは限らない
商品購入までにコストと時間がかかる
2ステップマーケティングでは、すぐに商品を本購入してもらうのではなく、お試し期間が必要であるため、売上につながるまで時間がかかります。また、試供品や無料期間のサービスの質が低いと購入までつながらないため、ある程度コストをかけて顧客が満足する内容でなければなりません。
もしお試し後の本購入につながらない場合は、コストばかりかかってしまい利益を圧迫してしまう恐れがあります。
そのため、2ステップマーケティングを始めた当初は、長期的なコストパフォーマンス向上が期待できるものの、コストと時間がかかるため注意しましょう。
すべての商材に適しているとは限らない
2ステップマーケティングは、すべての商品が適しているマーケティング手法ではないため注意が必要です。
たとえば、単価が安く購入のハードルが低い商品では、お試しや無料期間を挟む必要がありません。また、1度購入したら再購入の必要がない商品の場合、2ステップマーケティングを行うと逆に売上につながらなくなってしまいます。
そのため、商品ごとに2ステップマーケティングに向いているかを判断し、売上につながる商品にのみ導入しましょう。
42ステップマーケティングに適している商品の特徴
2ステップマーケティングに適している商品の特徴は以下の3つです。
- 新商品や新サービス
- 単価が高い商品
- 体験が必要な商品
新商品や新サービス
新商品や新サービスは、口コミも少なく「どのような商品なのか」「自分に必要なものか」を判断する材料が少ないため、2ステップマーケティングでお試し期間を設けることで、本購入のハードルを下げ、売上につなげることができます。
もし、2ステップマーケティングで体験してもらっても本購入につながらない場合は、新商品や新サービスの改善が必要と判断しましょう。
単価が高い商品
単価が高い商品は購入ハードルが高いため、2ステップマーケティングに適しています。高額であればあるほど、無料体験や試供品、割引などを行うなどで、顧客に商品を試してもらう機会が必要です。
顧客側が価格と質に満足できれば、お試し後に本購入をしてくれる可能性が高まり、売上アップも期待できます。単価が高い商品は2ステップマーケティングで本購入につなげられると、試供品や割引にかかったコストの回収もしやすくなります。
体験が必要な商品
化粧品や動画配信サービスなど、体験が必要な商品も2ステップマーケティングに適しています。たとえば化粧品の場合は、実際に使ってみないと自分の肌に合うかどうか判断できないため購入ハードルが高く、動画配信サービスの場合は、入会後にどのような作品が見られるのか分からず、入会を渋る顧客もいます。
そのため、2ステップマーケティングで試供品や無料期間を提供し、商品の質や内容を1度体験することで購入ハードルが下がり、本購入につながりやすくなります。
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52ステップマーケティングの活用事例
2ステップマーケティングの活用事例には以下の3つが挙げられます。
- サブスクリプションサービスの無料登録
- 本や漫画の試し読み
- 資料の無料ダウンロード
サブスクリプションサービスの無料登録
NetflixやHuluを始めとした多くのサブスクリプション型の動画配信サービスでは、1週間~1ヵ月程度の無料期間や割引期間を設けています。
顧客はこの期間で、入会後に視聴できる試作品を実際に見てみるといった体験が可能です。
これによりサービスの質を知ることで、入会後の利用イメージを持った状態で入会するため、離脱率の低下も期待できます。
本や漫画の試し読み
Kindleを始め、さまざまなアプリやWeb上で本や漫画、雑誌を見られるサービスでも2ステップマーケティングが採用されています。
たとえばマンガアプリでは、期間限定で◯巻まで無料公開という「お試しステップ」を用意しており、1度読んで興味を持ってもらう機会を作っています。このように本や漫画など、人によって好みが大きく異なる商品を扱う場合も、2ステップマーケティングが有効です。
資料の無料ダウンロード
マーケティングや営業などに関する資料をメールアドレスなどの入力だけで無料配布し、そこから顧客との接点を持つサービスも2ステップマーケティングです。
資料の無料ダウンロードは他の商品よりも売上につながりにくいですが、見込み客のリスト作成に大きく貢献しています。
ダウンロード時に入力してもらった情報をもとに顧客分析を行い、商品情報を送るといった細やかなアプローチをすることで、顧客を育てて受注につなげていきます。
特に高額なBtoBサービスを提供している場合は、1度のアプローチでの購入ハードルが高いため、資料ダウンロードを使った2ステップマーケティングが効果的です。
6まとめ:2ステップマーケティング活用して売上アップへ
2ステップマーケティングとは、商品のお試しというステップを挟んでから本購入につなげるマーケティング手法です。2ステップマーケティングを行うと、商品の購入ハードルが下がり、体験が必要な商品や高額商品も購入につながりやすくなります。
さらに2ステップマーケティングでは、潜在層へのアプローチができることに加え、顧客との関係構築もしやすいため、LTVの向上が期待できます。しかし、お試しから商品の本購入までには時間とコストがかかることは理解しておきましょう。
2ステップマーケティングは、対面での接客ができないECサイトとの親和性が高いため、商材が適している場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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