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コールセンターの稼働率とは?占有率との違いや計算方法を解説

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コールセンターの稼働率(占有率との違いや計算方法)

コールセンターの稼働率とは、オペレーターの勤務時間の中でも顧客対応に関わる業務時間の割合のことです。生産性を測る指標として稼働率を算出し、コールセンターの運営を安定させるための改善点を模索します。

本記事では、コールセンターの稼働率とはなにか、占有率との違いや計算方法について解説します。コールセンターの稼働率について理解し、適切な管理を行いましょう。

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コールセンターの稼働率とは

コールセンターの稼働率とは、オペレーターの勤務時間の中でも顧客の応対や処理にあたった時間の割合のことです。オペレーター1人あたり、あるいはコールセンター全体の生産性を示す指標として活用します。

コールセンターの稼働率(イメージ)

コールセンターの生産性が高くなると放棄呼が減少し、顧客満足度が向上します。

一方で生産性が低いと、放棄呼に加えて顧客の不満やクレームが増加するため注意が必要です。

高い生産性を維持できると、運用品質・処理品質が向上できるうえ、顧客満足度の向上も見込めるため、管理者は稼働率や関連指標に基づいて、オペレーターの業務量や配置の調整を行い、生産性を管理・維持します。

関連指標である占有率や応答率についても理解し、照らし合わせながら分析しましょう。

占有率との違い

コールセンターの占有率とは、オペレーターが顧客の応対や処理にあたった時間のうち、純粋な顧客応対時間の割合のことです。純粋な顧客応対時間とは、電話の待機時間を含まない次の3つの合計です。

  • 通話時間
  • 保留時間
  • 後処理時間

占有率からはオペレーターの純粋な顧客応対時間の割合を測定できるため、人員配置や業務量の調整に役立ちます。

占有率の目安
占有率 状態 改善方法
88%以上 占有率が高く顧客応対時間が長い状態
オペレーターの業務およびストレスが過多になる
離職率や欠勤率が高まる可能性がある
・オペレーターの数を増やす
・1人あたりの顧客応対時間を減らす
76~87% 占有率が適正な状態
顧客対応時間がちょうどよい
・維持、管理を継続する
75%以下 占有率が低く顧客応対時間が短い状態
オペレーターの数が多い
・オペレーターの数を調整する

応答率との違い

コールセンターの応答率とは、コールセンターへのすべての入電数に対して、実際に対応できたコール数の割合のことです。応答率は電話のつながりやすさを表す指標になるため、応対品質の管理に役立ちます。

稼働率・占有率と照らし合わせながら分析することで、生産性の向上や安定した稼働を行うためのヒントを見つけられるでしょう。

コールセンターの稼働率の計算方法

コールセンターの稼働率には、決まった計算式があります。稼働率だけでなく、占有率と応答率と照らし合わせて考えることで、適切な運営が可能です。

コールセンターの稼働率の計算(イメージ)
  • 稼働率の計算式
  • 占有率の計算式
  • 応答率の計算式

稼働率の計算式

稼働率 =(通話時間 + 保留時間 + 後処理時間 + 電話の待機時間)÷ 業務時間 × 100

稼働率の計算では、生産時間・非生産時間それぞれの顧客応対業務の合計時間を算出します。

生産時間 非生産時間
稼働率に含む 通話時間・保留時間・後処理時間 電話の待機時間
稼働率に含まない ミーティング時間・研修時間

電話の待機時間は、非生産時間の中でも顧客の応対に関わるため顧客応対時間に含みます。

一方、ミーティング時間や研修時間は顧客の応対には直接関係がないため、顧客応対時間に含みません。業務時間とは、勤務時間の内休憩時間を除いたものです。CRMやCTIなどのシステムを使っている場合は、システムへのログイン時間をもとに算出することができます。


占有率の計算式

占有率 =(通話時間 + 保留時間 + 後処理時間)÷(通話時間 + 保留時間 + 後処理時間 + 電話の待機時間)× 100

純粋な顧客応対時間の割合を出すことで、効率的に応対できているかを知ることができます。


応答率の計算式

応答率 = 対応できた件数 ÷ コールセンターへの全入電数 × 100

稼働率や占有率だけでは測りきれない適切な処理率を測ることができます。

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コールセンターの稼働率の目安

コールセンターの稼働率は、一般的に80~85%を目安とします。稼働率を適正に維持することができれば、顧客満足度の向上につながります。

コールセンターの稼働率(イメージ)

自社のコールセンターの稼働率を測定したあとは、目安と照らし合わせてみましょう。

稼働率が適正から外れている場合は、改善が必要です。

稼働率 状態 改善方法
70%未満 低すぎる オペレーターの数が多く待機時間が長いため、人員数や配置を調整する
80~85% 適正 オペレーターの数と業務量が適正なため、維持・管理を継続する
ただし、占有率を見て改善が必要な場合もあるため注意が必要
85~90% やや高い オペレーターの数がやや足りていないため、人員数や配置の調整を始める
90%以上 高すぎる オペレーターの数が足りておらず十分な生産性を確保できていないため、
人員数や配置の調整を早急に行う
(1人あたりの稼働率を見て業務過多の場合は、業務量の調整も必要)

稼働率が高すぎると放棄呼や顧客の待ち時間が増えるため、顧客満足度の低下につながります。コールセンターの大きな目標の1つが顧客満足度の向上のため、低下を招く要因は排除し、早急に改善を行いましょう。

KPIの設定方法

コールセンターの稼働率のKPIを設定する場合、適正目安の85~90%の数値に設定します。
ただし分析時は稼働率だけでなく、占有率との兼ね合いを見る必要があります。

以下の場合は「稼働率:約94%」「占有率:約76%」となります。

  • 通話時間:120分
  • 保留時間:60分
  • 後処理時間:80分
  • 電話の待機時間:80分
  • 業務時間:360分

稼働率は適正目安の85~90%を超えており改善が必要ですが、占有率は適正目安の76~87%に該当しています。この場合、占有率を維持したまま稼働率を下げるための施策を打つ必要があります。

このように、KPIを設定する際は両方のデータを照らし合わせて考えることが大切です。

コールセンターの稼働率の問題点

コールセンターの稼働率の問題点は、主に次の2通りがあげられます。

コールセンターの稼働率の問題点(イメージ)
  • 稼働率が高い時の問題点
  • 稼働率が低い時の問題点

稼働率が高い時の問題点

稼働率が85%以上で高い場合、応答率との兼ね合いを見ると次のような問題が発生します。

稼働率 応答率 発生する問題
85%以上 低い 放棄呼が増える・顧客の待ち時間が増える
高い オペレーターが過剰に稼働している・オペレーターの離職率や欠勤率が上がる

稼働率が高く応答率が低い場合、顧客満足度の低下につながるため、人員数や配置の調整が急務です。

稼働率が高く応答率も高い場合、十分に対応できているようですが、オペレーターそれぞれの負担が大きくなっているため注意が必要です。稼働率が高い状態が続くと、離職率や欠勤率が上がり応対品質の低下を招きます。

オペレーターの負担を軽くするためには、人員数や配置の調整、あるいは自動化を行うなど改善が必要です。

稼働率が低い時の問題点

稼働率が70%未満と低い場合、応答率との兼ね合いを見ると次のような問題が発生します。

稼働率 応答率 発生する問題
70%未満 低い 生産性が低く効率が悪い・非生産時間が長い
高い オペレーター1人あたりの業務量が少ない・オペレーターが余っている

稼働率が低い場合は、応答率の高低に関わらず生産性が低い状態です。オペレーターの数や配置を見直して、無駄を減らしましょう。閑散期で稼働率が下がっている場合は、余剰時間を研修やモニタリングに充て、オペレーターの質の向上を測ることも大切です。

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コールセンターの稼働率を適切に管理する方法

コールセンターの稼働率を適正範囲(80~85%)に維持するためには、次の方法が有効です。

コールセンターの稼働率(イメージ)
  • ステータスの適切な管理
  • オペレーターの確保と配置調整
  • 待機時間の有効活用

ステータスの適切な管理

ステータスとは「通話中」「待機中」「後処理中」といったオペレーターの状態のことで、こまめに更新することで正確な稼働率を算出でき、より詳細な分析が可能です。

ステータスデータを分析することで、どの業務に時間がかかっているかを把握できるため業務改善にもつながります。オペレーターごとの稼働率と照らし合わせると、適切な指導も可能になります。

ただし、ステータスの種類を細かく設定しすぎるとオペレーターの手間が増えてしまい、管理の負担も大きくなるため注意が必要です。オペレーターの負担を減らしつつ適切にステータス管理をしたい場合は、システムの利用が有効です。

オペレーターの確保と配置調整

稼働率が高すぎる場合は、オペレーターの数を増やして個々の負担を減らす必要があります。人員が適切に配置されると、離職率や欠勤率が下がり応対品質の維持にもつながります。

時間帯によって稼働率が変動する場合は、状況に合わせた人員配置をすることが重要です。さらに1人あたりの業務量調整も求められます。業務量が多すぎる場合は、増員だけでなく自動化や効率化ツールの導入によって改善することが可能です。

待機時間の有効活用

稼働率が高い一方で占有率が著しく低い場合、非生産時間が長すぎる可能性があります。

この場合は、人員数や配置の調整が必要です。閑散期で待機時間が増える場合は、有効活用してオペレーターのスキルアップを促しましょう。待機時間を研修や教育に充てることで、応対品質の向上が見込めます。

まとめ:安定した稼働率でコールセンターの品質管理を

コールセンターの稼働率とは、オペレーターの勤務時間の中で、顧客応対に関わる時間の割合のことです。生産性を表す指標である稼働率は、品質管理や安定した運営のために重要な情報です。

稼働率だけでなく、占有率や応答率と照らし合わせながら分析することで、安定した運営ができるようになります。稼働率を適正に維持するために、データの取得や分析、改善までを管理者が1人で行うのは非常に負担が大きくなります。管理業務以外も担っている場合は、さらに負担も大きくなります。

当社では、長年培った豊富なノウハウを凝縮した高品質かつ効率的なコールセンター運用をご提案しております。稼働率の管理から、コールセンター運営に関わる業務も一括でお任せいただけますので、まずはお気軽にご相談ください。

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