ECサイトで売上を伸ばすためには、自社サイトへの訪問数を増やすことと、訪問した人に商品をいかに購入してもらえるか、この2点が重要です。多くの人の購買意欲を高めるために、
さまざまな宣伝方法を活用して集客し、商品の魅力を訴求することが求められます。
本記事では、ECサイトの売上を伸ばす方法について、売上アップに欠かせない方程式とともに紹介します。今すぐに実践できる施策も紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
ECの売上アップに繋がる「多店舗展開」、
メリットや成功の秘訣を具体例と共に解説!
1ECサイトの売上を伸ばすための要素
ECサイトの売上は、以下の計算式のように3つの要素で成り立っています。
訪問数(UU) × 購入率(CVR) × 平均客単価 = 売上
上記の式からわかる通り、ECサイトの売上を伸ばすためには3つの数値を向上させることが重要です。
訪問数(UU)
訪問数(Unique User)は、ECサイトに訪問した人数を表す数値です。PVとは異なり人数で換算しているため、1人が自社サイトに5回訪れたとしても訪問数は1とカウントされます。
購入者数を増やすためにはサイトの訪問数を増やす必要があり、集客することによってサイトへのアクセスを促します。
購入率(CVR)
購入率(Conversion Rate)は、ECサイトの訪問数のうち商品を購入した人の割合を表す指標で、計算式は以下の通りです。
購入者数(人) ÷ 訪問数(人) × 100 = 購入率(%)
たとえば、訪問客100人のうち10人が商品を購入した場合、
購入率は「 10(人) ÷ 100(人) × 100 = 10(%) 」となります。
購入率を向上させるためには、訪問客の購買意欲を高めるような施策が必要です。購入率が低い場合は、ECサイトのデザインや操作性、コンテンツ内容を見直す必要があります。
平均客単価
平均客単価は1人の消費者が1回の購入で支払う平均単価のことで、以下の式で表します。
売上(円) ÷ 購入者数(人) = 平均客単価(円)
たとえば、売上が100万円で購入者数が100人だった場合、
平均客単価は「 100万(円) ÷ 100(人) = 1万円 」となることがわかります。
平均客単価を高めることは、3つの要素の中で最も難しい問題です。サービスの改善や商品の付加価値向上などを実施することで、購入単価を高めていく必要があります。
2訪問数:ECサイトの売上を伸ばす方法
訪問数を伸ばす方法として、以下の4つがあります。
- SEO対策を行う
- Web広告を配信する
- SNSで宣伝する
- インフルエンサーを活用する
SEO対策を行う
SEO(Search Engine Optimization)は検索エンジン最適化という意味で、自社ECサイトがGoogleやYahoo!などの検索結果で上位に表示されるために行う対策のことです。
自社ECサイトが検索結果の上位に表示されることで訪問数が増加し、購入につながる可能性が高まります。SEOで主に行われる対策として、内部施策とコンテンツ制作があります。
内部施策は、検索エンジンが自社ECサイトの内容を理解しやすいように最適化することです。HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語で構成されているサイト構造を見直すことで、上位表示につながります。
コンテンツ制作は、特定のキーワードで検索結果の上位に表示されるように、ターゲットとなる消費者の検索意図に沿ったテーマで記事を制作して、上位表示をねらいます。
ただし、SEOによる上位表示は効果が出るのに時間がかかるため、長期的な運用が必要です。
WEB広告を配信する
WEB広告とは、WEBサイトやSNSなどに掲載できる広告のことで、以下の種類があります。
広告の種類 | 概要 |
---|---|
リスティング広告 | 検索結果画面の上部や下部に表示されるテキスト型の広告 |
ディスプレイ広告 | WEBサイトやブログに掲載されるテキストや画像、動画形式の広告 |
ショッピング広告 | リスティング広告の上部やショッピングタブに掲載できる広告 |
アフィリエイト広告 | アフィリエイトサービスプロバイダーに依頼することで掲載できる広告 |
SNS広告 | YouTubeやTwitterなどのSNSに掲載できる広告 |
WEB広告を配信することで自社ECサイトを知らない不特定多数の人に見てもらえるため、
訪問数を伸ばすことができます。
SNSで宣伝する
TwitterやInstagram、YouTubeなどで情報を配信し、自社ECサイトに誘導することで訪問数を伸ばすことができます。無料でアカウント開設やコンテンツの投稿ができるため、低コストでの集客が可能です。
SNSのユーザーが共有したくなるコンテンツを投稿することで多くの人に拡散され、費用対効果の高い宣伝ができます。各SNSによって利用している年齢層や性別が異なるため、商品のターゲットに合わせて最適なSNSを活用しましょう。
インフルエンサーを活用する
SNSで人気なインフルエンサーに自社商品を紹介してもらうことで、認知を拡大することができます。インフルエンサーによる宣伝は、他の集客方法よりも広告らしさが少なく、消費者に受け入れられやすいメリットがあります。
また、長期的なパートナーとして起用し、商品のブランディング力をつける方法としても有効です。なお、インフルエンサーを選ぶ際は、以下の2つのことを意識しましょう。
<インフルエンサー選定ポイント>
- インフルエンサーのフォロワーと自社商品のターゲット層が一致しているかどうか
- 過去のプロモーションで丁寧に案内(宣伝)しているかどうか
上記の条件に合ったインフルエンサーにお願いすることで、自社商品に興味のある人への購買意欲高まり、商品の購入につながる可能性が高まります。
ECの売上アップに繋がる「多店舗展開」、
メリットや成功の秘訣を具体例と共に解説!
3購入率:ECサイトの売上を伸ばす方法
購入率が向上する方法として、以下の6つがあります。
- 視認性と操作性の高い設計にする
- 決済方法の選択肢を増やす
- 問い合わせ対応の体制を整える
- サイト内に動画を埋め込む
- 商品説明を詳しく記載する
- 口コミを掲載する
視認性と操作性の高い設計にする
訪問客が商品の内容を把握しやすく、操作性の高いECサイトを設計しましょう。
視認性は、商品イメージに合わせたサイトデザインを制作し、ファーストビュー(最初に目に入る領域)に魅力的な画像やキャッチコピーを載せて商品内容が理解しやすいようにします。
操作性を改善する場合は、購入ボタンの位置や購入画面の入力のしやすさ、ページの読み込み速度などを意識し、訪問客が購入途中で離脱しないような仕組みを作りましょう。
決済方法の選択肢を増やす
ECサイトではクレジットカード払いの割合が高いですが、以下の決済方法を利用する場合に備えて、選択肢を増やすことも重要です。
- コンビニ払い
- 代引き
- 後払い決済
- キャリア決済
- 銀行振込
- QR決済
- ID決済
選択肢が多いほど途中で離脱せずに購入する可能性が高くなります。ターゲット層に合わせて決済方法を拡充することも大切です。たとえば、10代や20代前半ではクレジットカードを所有していない人も多いため、QR決済に対応することで購入者数を増やすことができます。
また、Amazon PayのようなID決済では、Amazonに保存している個人情報を呼び出せることから、購入時の情報入力の手間が省けるため離脱を減らすことが可能です。
問い合わせ対応の体制を整える
購入方法や商品に関する質問がある人に対する問い合わせ窓口を設けることで、購入率も高まります。電話番号やメールアドレスの記載、問い合わせフォームの設置など、気軽に質問できるよう体制を整えましょう。
チャットボットなども活用できると、スタッフの問い合わせ対応数を軽減できるため効率化につながります。EC通販において、顧客満足度を高めるために、一人ひとりにアプローチできるように取り組むことが重要です。その一環として、柔軟な問い合わせ対応ができる体制を整えることをおすすめします。
サイト内に動画を埋め込む
ECサイト内に商品の魅力や使用方法についての動画を掲載することで、説明文や静止画像に比べてイメージしやすくなるため購買意欲も高まります。動画は印象に残りやすいことから、一度離脱しても再びアクセスする可能性も高く、購入率の向上が期待できます。
商品説明を詳しく記載する
商品を詳しく知ってから購入を決めたい訪問客に向けて、商品情報を細かく記載することが大切です。商品を選ぶ軸は人によって異なるため、機能やスペック、使用イメージなど多くの情報を掲載しましょう。
商品画像やイラストと一緒に説明文を掲載することで、よりイメージが伝わりやすくなります。たとえば、クッション性の高いランニングシューズを販売する際は、靴底の厚さに焦点をあてた画像を掲載すると、商品の魅力がより伝わりやすくなります。
従来品より軽量化していることをアピールする際は、重量の変化をグラフで表現することも1つの手段です。商品のデザインと機能が魅力的に伝わるように訴求できると、商品の購入率も高まります。
口コミを掲載する
訪問客の中には口コミやレビューで商品の良し悪しを判断する人もいるため、サイト内に消費者の声を掲載することをおすすめします。実際に購入した人の口コミやレビューがあることで商品の信憑性が高まり、安心して購入することができます。
また、口コミやレビューを書いてくれる人に向けて、クーポンやノベルティなどの特典をつけることもおすすめです。口コミだけでなく、購入者のインタビュー動画や取材記事も掲載できると、より信憑性も高まります。
ECの売上アップに繋がる「多店舗展開」、
メリットや成功の秘訣を具体例と共に解説!
4平均客単価:ECサイトの売上を伸ばす方法
平均客単価を向上させる方法として、以下の4つがあります。
- クロスセルとアップセルを狙う
- 条件付きクーポンを配信する
- まとめ買いの割引キャンペーンを実施する
- 購入額に応じて送料を無料にする
クロスセルとアップセルを狙う
クロスセルとアップセルで、関連商品の購入を促進することで、平均客単価の向上につながります。クロスセルとは、特定の商品を購入する人に向けて、追加で別商品を購入してもらう販売方法の1つです。たとえば、歯ブラシを購入した人に歯磨き粉の購入を促進することで、セット買いによる平均客単価の向上を狙います。
一方アップセルは、同じ商品群の上位互換の購入を促進することで、平均客単価を向上させる手法です。たとえば、パソコンの購入を検討している人に対して、よりスペックが優れたパソコンの購入を促すような施策です。
どちらも購入したいと予測する商品を勧めることで購入に至る可能性がありますが、強引な押し売りにならないように注意が必要です。
条件付きクーポンを配信する
条件付きクーポンを配信することで、ワンランク上の商品の購入を促進することが可能です。たとえば、5,000円以上の購入から適用できる条件を付けるという方法です。
平均客単価より高い価格設定をすることで1回あたりの購入額が増え、売上増加も期待できます。クーポンの割引額によって平均客単価が下がらないように、条件設定には注意しましょう。
まとめ買いの割引キャンペーンを実施する
同じ商品を複数購入した人を対象に割引キャンペーンをすることで、まとめ買いをする人が増えるため、平均客単価の向上につながります。
「3つ購入で5%OFF」「5つ購入で8%OFF」のように、購入数に応じて割引を適用することで、大量購入のお得感が訴求できるため、まとめ買いをしようという気持ちも高まります。
ただし、頻繁に割引キャンペーンを実施していると効果が薄れる可能性もあるため、実施期間は慎重に決めましょう。
購入額に応じて送料を無料にする
「3,000円以上の購入で送料無料」のような条件を付けることで、送料無料条件まで購入する人が増えるため、平均客単価の向上につながります。また、追加のオプション料金でオリジナルのギフトラッピングやメッセージカードなどに対応できようにすることも1つの方法です。
5まとめ:ECサイトの売上を伸ばすための施策に取り組もう
ECサイトの売上を伸ばすためには、自社ECサイトへの訪問数(UU)・商品の購入率(CVR)・平均客単価を向上させることが重要であることがわかりました。
自社商品の認知度の拡大と、訪問者への購買行動の促進に向けて、上述のようなさまざまな施策を継続して取り組んでいきましょう。
ECの売上アップに繋がる「多店舗展開」、
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