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単品リピート通販とは?総合通販との違いや成功のポイントを解説

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単品リピート通販とは?総合通販との違いや成功ポイント

EC通販事業には、さまざまな商品群をまとめて総合的に販売する「総合通販」や、消耗品や健康食品を定期的に販売する「単品リピート通販」といった販売スタイルがあります。中でも、市場規模が年々拡大し、注目を集めているのが単品リピート通販です。

本記事では単品リピート通販と総合通販の違い、単品リピート通販のメリット・デメリット、向いている商材を解説します。併せて、成功するためのポイントについても見ていきましょう。

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単品リピート通販とは

単品リピート通販の商材(イメージ)

単品リピート通販とは、取り扱う商品を1種類、あるいは一部の商品のみに限定して通信販売し、リピート購入を促すことで収益を得るビジネスモデルです。

取り扱う商品は、食品や化粧品などの消耗品が中心で、多くは自社ブランドの商品、あるいはOEM(Original Equipment Manufacturing:メーカーが他社や他ブランドの受託を受けて商品製造すること)の商品です。一部の商品を継続的・定期的に販売し続けることで、通販サイトなどを「特定の商品が購入できる場所」として強く印象付け、リピート購入につなげます。

単品リピート通販と総合通販の違い

単品リピート通販と総合通販の最大の違いは、リピート購入を前提としているか否かです。

総合通販は「特定の商品を何度も購入できる場所」というよりは、消耗品以外の書籍や食品・家電・洋服などあらゆるジャンルの商品を幅広くラインナップし、

「欲しい物があるときに、たくさんの商品群から特徴を比較して購入できる場所」
「その通販サイトで探せば、だいたいの商品が揃っている場所」
として強く印象付け、顧客満足度を高めています。

単品リピート通販は総合通販とは真逆の手法で、一部の商品に限定した販売を行い、リピート購入を前提としています。自社開発した健康食品やサプリメント、化粧品などのように、オリジナリティがあり継続利用が望ましい商品を扱うことが一般的です。際立った特徴で消費者をその商品のファンにして、リピート購入によって利益を上げるのが単品リピート通販です。

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単品リピート通販の市場規模は拡大している

単品リピート通販の市場拡大(イメージ)

単品リピート通販事業者の多くは、BtoCで
健康食品、化粧品、医薬品・医薬部外品などを販売しています。

経済産業省の報告書によると、物販系分野のBtoC-EC市場規模は、前年比8.61%の伸長率で、EC化率も前年比で0.7%増と着実に上昇しています。単品リピート通販で販売されることが多い「食品・飲料・酒類」、および「化粧品・医薬品」などのEC化率も伸びており、単品リピート通販業界は活性化しているといえるでしょう。
(参考:令和3年度 電子商取引に関する市場調査報告書(2022年8月)

単品リピート通販を行う企業の代表例と近年の業績

着実に成長している単品リピート通販の市場で、近年安定した業績を維持している代表的な企業の状況も確認しておきましょう。下記の2社が、健康食品分野と化粧品分野で成功を収めている企業の代表例です。

サントリーウエルネス

サプリメントの「セサミン」を主力商品として販売するサントリーウエルネス株式会社は、
健康意識の高い顧客ニーズを押さえた商品開発力を持つ、健康食品分野では代表的な単品リピート通販事業者のひとつです。認知機能ケアの機能性表示食品をラインナップに加えたことや、海外ECの売上拡大により、2020年12月期の売上高は初の1,000億円を突破しています。

ファンケル

株式会社ファンケルは、マイルドクレンジングオイルなどの化粧品や健康食品を単品リピート通販で販売する企業です。無添加の化粧品は、素材にこだわる消費者層に人気が高く、既存顧客のリピート率が高いのが特徴です。

2022年4~9月期の連結決算は、純利益が前期比35%減の26億円、売上高が2%増の506億円と振るいませんでしたが、コロナ禍による海外および国内直営店での売上減少の影響によるもので、国内の化粧品事業は増収しています。

単品リピート通販のメリット

単品リピート通販のメリット(イメージ)

単品リピート通販は、総合通販と比べて、小規模な事業者でも始めやすいという特徴があります。それは、単品リピート通販には下記のようなメリットがあるためです。

価格競争を避け利益率を上げられる

総合通販の場合、他サイトでも取り扱っている商品を扱うため、最終的には「どこまで安くできるか」の勝負になります。結果として薄利多売になるため、大規模な事業者から顧客を奪いつつ利益率を向上させるのは容易ではありません。一方、自社商品やOEM商品を扱う単品リピート通販の場合は、価格競争に巻き込まれずに利益率を高めることができます。

売上予測が立てやすい

単品リピート通販は継続的・定期的な購入を前提としているため、一定の精度で売上予測を立てることが可能です。生産量の予測も立てやすく、在庫不足による販売機会の損失、余剰在庫による商品の質の低下といったトラブルを減らすことができます。

初期投資が抑えられる

総合通販を始めようとすると、まずは大量の商品を仕入れるルートを整えなければなりません。強みとなる多様な商品群をそろえる必要があるため、どうしても初期投資は増える傾向があります。

一方で単品リピート通販は、取り扱う商品が1点、または数点のみとなるため、比較的低コストで事業を開始することができます。在庫を保管する倉庫も、総合通販サイトと比較すると保管に必要なスペースは小さくなるため、保管料を抑えることも可能です。

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単品リピート通販のデメリット

単品リピート通販のデメリット(イメージ)

多くのメリットがある単品リピート通販ですが、デメリットも存在します。自社商品のファンを獲得する必要があるという特徴から、下記の2点には注意が必要です。

集客できる層が限定される

他サイトとは一線を画した独自性のある商品を扱っている分、アプローチできる層、興味を持ってくれる層が限られます。商品の特性と親和性の高いペルソナを設定し、適切なマーケティングで認知度を高めていかなければ事業を軌道に乗せることはできません。

集客できるまでに時間と広告費がかかる

自社商品のファンになってもらうには適切なマーケティングが必要ですが、マーケティングの成果は一朝一夕に出るものではありません。特に実績がない企業の場合、まずは商品を知ってもらい、次に商品の良さを理解してもらう必要があります。商品の認知からすぐに売上につながることはあまりなく、集客が安定するまでには時間とコストがかかります。

単品リピート通販に向いている商材

単品リピート通販で扱う商材としては、継続的に使用することで効果が見込め、定期的な購入につながりやすい消耗品が最適です。具体的には、下記のような美容関連や健康関連の商材が適しています。

ヘアケア商品

シャンプーやリンス、トリートメント、頭皮ケア商品、育毛剤など、続けて使うことで初めて効果がわかるようなヘアケア商品は、単品リピート通販に向いています。アートネイチャー・オンラインショップの増毛・白髪対策商品や、アンファーストアのへアケア商品などが代表例です。

健康食品

健康食品とは、医薬品以外で健康の増進・維持に役立つという効果を前面に打ち出した食品で、青汁、黒酢、ヨーグルト、乳酸菌飲料などが例として挙げられます。毎日、継続的に飲食することを前提とした商品であるため、定期的に届けてほしいというニーズは高いでしょう。世田谷自然食品が販売している青汁や、ヤクルトなどが代表的です。

コスメ

毎日使用するコスメは、単品リピート通販とマッチしやすい商品といえます。マイルドクレンジングオイルが人気のファンケルをはじめ、ディーエイチシー、オルビス、新日本製薬、再春館製薬所などが、コスメの単品リピート通販を行っている代表的な企業です。

サプリメント

自社開発で独自性のあるサプリメントは、健康志向の高いユーザーの気持ちを一度つかめば継続的な販売が見込めます。代表的な商品としては、サントリーウエルネスのセサミンなどが挙げられます。

美容ドリンク

美容ドリンクも、健康食品やサプリメントと同様に毎日摂取するもので、定期購入に親和性が高い商品の代表例です。資生堂のコラーゲンドリンクなどが知られています。

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単品リピート通販を成功させるポイント

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総合通販と比較して、事業を始めやすい単品リピート通販ですが、事業を成功させるには押さえておくべきポイントがあります。

単品リピート通販では、購入方法や決済方法などの設計時に、下記のような点は押さえておかなければなりません。

定期購入を設定する

単品リピート通販は、定期購入を前提としたビジネスモデルです。まず、単品購入よりもお得な定期購入を設定するのが前提となります。

単品で購入するよりも単価を安くする、初回購入時に商品サンプルを同梱してお得感を演出するなどして、消費者にとって定期購入がより魅力的に映るように価格などを設定しましょう。

LTV向上のための施策を打つ

LTV(顧客生涯価値)とは、その顧客が企業に長期間にもたらす売上または利益のことです。継続購入によって売上を伸ばす単品リピート通販を成功させるには、LTVを向上させる施策が欠かせません。

同じ商品を何度も購入してもらうための施策はもちろん、いつもの商品と併せて別の商品を販売する「クロスセル」や、より機能的で高品質な高価格帯の商品をすすめる「アップセル」などが重要になります。
例えば、定期購入者に、ほかの商品の割引券やサンプルを同梱するといった方法が有効です。

物流による顧客満足度アップを狙う

単品リピート通販では自社商品のファンになってもらう必要があるため、商品内容だけでなく、物流面からも顧客満足度を向上させることが重要になります。

商品の取り違えなどのミスがないことはもちろん、適切な梱包で、約束した納期を正確に守り、消費者からの信頼を得なければなりません。物流のひとつのミスでファンが離れてしまうこともありうるため、万全の体制を整えておくことが必要です。

多様な決済手段を用意する

さまざまなニーズを想定し、決済手段はできるだけ多く用意しておく必要があります。

定期購入を継続してもらうには、自動引き落としになる「クレジットカード払い」「口座振替」が有効ですが、現金払いを希望する消費者のための「代引き」、商品が届いた後に決済するため消費者に安心感を与える「後払い」も用意しておくと、消費者の利便性が向上します。

また、外部の通販サイトなどのアカウントと連携して、情報入力を省略したキャッシュレス決済ができる「ID決済(アカウント決済)」も消費者にとって便利な決済手段です。また、代金の回収漏れを防止できる、口座振込やコンビニ払いなどによる「前払い」も用意しておくと有効です。

カートシステムを導入する

通販サイトでは、カートシステムを利用して買い物をするのが一般的です。カート機能が使いにくいと消費者は購入直前で離脱してしまうため、リピート通販に特化した「リピートカート」と呼ばれるシステムを導入することがおすすめです。

リピートカートは、会員登録や会員管理、ポイントシステムなど、リピート通販に有用な機能をカスタマイズで搭載することができます。

購入申込みフォーム一体型のLPを設定する

広告をクリックしたユーザーを通販サイトのトップページへ誘導してしまうと、訪問ユーザーはトップページから再度商品を検索しなくてはなりません。すると、ユーザーは面倒になって離脱する可能性が高まります。

購入の申込みフォームが一体型になったLP(ランディングページ)を制作し、広告クリックから誘導することで、広告を見たときの興味関心を失わせることなく購入につなげられるため、ウェブ広告経由での新規顧客獲得を目指す際は、必須となります。

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まとめ:単品リピート通販の成功には物流品質の改善を

単品リピート通販を成功させるには、新規顧客から継続顧客への引き上げ、顧客満足度の向上とLTVの最大化がカギです。その際、ボトルネックになりがちなのが物流です。

「発送業務に人材が集中しすぎて本来の業務に注力できない」「ミスが多く、顧客満足度が低下しかねない」といった課題があると、せっかく獲得した自社商品のファンが離れることもありえます。

物流の課題に直面した際には、単品リピート通販に精通した物流支援サービスの導入によって、解決を図ることが可能です。単品リピート通販に特化した物流支援実績が豊富なスクロール360に、ぜひお問い合わせください。

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