同梱や同封とは、商品と一緒に別のものを梱包し、一緒に発送することを指します。同梱物や同封物を工夫することで、業務効率化やリピート率を高めることが可能です。
本記事では、同梱と同封の違いを紹介したうえで、業務効率化を期待できる同梱物や販促におすすめの同梱物を紹介します。発送業務の担当者の方はぜひご参考ください。
目次
1同梱と同封の違い
同梱は発送の際に、商品と一緒にいくつかのものを入れることであり、類義語の1つである同封は、封筒に入った手紙と一緒に別のものを入れることです。
同封も同梱も、商品以外のものを1つにまとめて入れて送るという点は同じです。同封は封書を使い、同梱は小包やダンボールなどの箱を使うという違いがあります。
同梱とは
同梱とは複数のものを1つの箱にまとめて入れて一緒に送ることを指します。
「AをBに同梱する」とは「B」が入っている箱があり、その箱の中に「A」もまとめて入れて梱包することです。
届いた箱を開けると「B」の商品と同梱物である「A」も入っていることになります。通常は小包や段ボール、箱類など大きなものに商品をまとめて送るときに使う言葉です。たとえば、段ボールで食材を送る際に、おすすめレシピ集を一緒に入れて送ることを同梱と言います。
同封とは
同梱が箱に対し、同封は同じ封書に商品を入れることを指します。
「AとBを同封する」とは「AとB」が1つの袋にまとめて入れられている状態です。
1つの封筒にまとめられていなければ、同封とは呼びません。商品が同封された状態で送られてくる場合、届く封筒は1つであり、同時に届きます。商品サイズが小さいものや、本やノートなどの薄い商品の発送でよく使用される方法です。たとえば、封筒で書類を送る際に、返送用封筒を一緒に入れて送ることも同封と言います。
2業務効率化につながる同梱物
EC通販では、実際に商品を手に取って確かめたり対面質問をしたりできないため、問い合わせ対応が増える傾向にあります。商品を発送する際の同梱物を一工夫するだけで、問い合わせを減らし業務効率化に効果的です。
業務効率化につながる同梱物は、以下の4つです。
- 商品の使用方法や詳細説明のチラシ
- 返品の可否を記載した納品書
- 後払い用の支払い用紙
- 返品用の着払い伝票
商品の使用方法や詳細説明のチラシ
商品の正しい使い方を記載した使用方法や詳細説明のチラシを同梱することで、商品の問い合わせや保管方法に関するクレームを減らすことができ、業務効率化が期待できます。
商品を購入後、間違った使用方法により思っていた効果を得られないと、不満につながってしまう可能性もあります。中には使用方法を間違えたことで、利用者のケガや商品の故障などが発生し、トラブルにつながる恐れがあるため、注意が必要です。
このようなトラブルの発生を防ぎ正しく使用してもらうために、商品の使用方法を記載したチラシを同梱することが有効です。食品の場合は「お早めにお召し上がりください」などの注意喚起のチラシを同梱するとクレーム防止につながります。
返品の可否を記載した納品書
商品を発送する際、返品の可否を記載した納品書を同梱することで返品に関する問い合わせを減らすことができ、業務効率化が期待できます。
返品に関する問い合わせだけでなく、返品不可の商品が誤って返品されてしまう事態も減らすことができます。ただし、消費者が購入後に返品不可と知るとクレームにつながる可能性があるため、商品の購入ページにも返品の可否を記載しておくことが重要です。
昨今はペーパーレス化の影響で納品書を同梱しない店舗も増えているため、取り扱う商材に合わせて納品書の同梱有無を判断する必要があります。
後払い用の支払い用紙
後払い決済を導入しているEC通販事業者は、後払い用の支払い用紙を同梱しておくと問い合わせを減らすことができ、業務効率化が期待できます。
商品お届けとは別の送付にしてしまうと、いつ到着するかわからない消費者から支払いに関する問い合わせが増える可能性があります。「商品到着から数日以内に支払い用紙が届く」という通知を事前に伝えていても、通知を見ていない消費者も比較的多いのが現状です。
後払い用の支払い用紙を同梱しておくことで、開封時に支払い用紙を確認できるため、支払いに関する問い合わせを減らすことができます。
返品用の着払い伝票
返品可能な商品の場合、返品用の着払い伝票を同梱しておくことで、返品方法に関する問い合わせを減らすことができ、業務効率化が期待できます。
届いた商品に初期不良があった際、消費者はどのような手順で返品をすれば良いかわからず、問い合わせをします。特に、返品無料や返品保証期間のサービスを設けているEC通販では、問い合わせを減らすためにも、返品用の着払い伝票を同梱していることがほとんどです。
3販促におすすめの同梱物
実店舗を持たないEC通販事業者にとって、同梱物は顧客と接点を持てる貴重な機会です。
商品と共に販促物を同梱することで、顧客満足度やリピートアップにつなげましょう。
販促におすすめの代表的な同梱物には、以下のようなものがあります。
- クーポン券
- 挨拶状やメッセージカード
- 商品サンプル
- アンケート
- カタログやチラシ
- サプライズプレゼント
クーポン券
販促のために同梱するものとして、次回購入時に割引価格で商品を購入できるクーポン券がおすすめです。EC通販の場合は、購入の割引だけでなく送料の割引クーポンを同梱して、消費者のリピート購入を促すことが可能です。
有効期限がないクーポン券だと、消費者側は「気が向いたら使おう」とそのまま忘れてしまう可能性があります。有効期限を設けておくことで「使えなくなるのは勿体ない」と、購入を迷っている消費者に対して後押しができます。有効期限や利用可能商品を定めている場合は、わかりやすい位置に記載しておくことがポイントです。
挨拶状やメッセージカード
消費者と直接接点を持つことが難しいEC通販において、挨拶状やメッセージカードを同梱することもおすすめです。購入に対する感謝の気持ちや商品のこだわり、おすすめの使い方などを書いたメッセージカードが同梱できると、自社店舗へのイメージアップにつながります。
商品サンプル
消費者の購入商品と類似した新商品や、期間限定商品のサンプルを同梱することもおすすめです。商品サンプルを送ることで、別の商品を知っていただく機会を作ることができます。
特に、何度も購入している消費者に対しては「いつもご利用いただいている方限定で」といったメッセージを添えて送ることができると、自社店舗へのロイヤリティが高まり、継続的な購入にもつながります。新しい商品を知ってもらいつつ、消費者のロイヤリティを高められるため、商品サンプルはおすすめの同梱物です。
アンケート
実際に商品を使っている方の生の声が聞けるアンケートを同梱することもおすすめです。
商品を使用している方からのアンケートは、商品の改善点や新商品の開発などにつながる貴重な情報になります。
ただし、時間のかかるアンケートでは回答いただけない可能性があるため、極力、手間をかけずに回答できるような工夫が必要です。たとえば、QRコードを読み取るだけでアンケート画面へ移動し、選択形式の回答欄のアンケートにできると、回答いただきやすくなります。
自由回答で細かい意見を聞きたい場合は、クーポンや商品サンプルをプレゼントするなど、消費者にとってアンケートに回答するメリットがあると、回答いただきやすくなります。
カタログやチラシ
おすすめ商品や新商品を紹介したカタログやチラシを同梱することで、購入単価のアップが期待できるため、同梱物にはおすすめです。消費者の単価アップを狙う手法を「アップセル」や「クロスセル」といい、多くの場面で用いられています。
複数種類のカタログやチラシを用意している場合は、消費者の購入商品に関連したカタログやチラシを同梱できると、より購買意欲を高めることができます。
EC通販では、直接消費者へ商品を紹介することができないため、定期的にカタログやチラシを同梱することで、他の商品も知ってもらうことが重要です。取り扱い商品が多いEC通販では、半年に1回くらいの頻度で全商品を紹介するカタログを同梱し、商品を知ってもらう機会を作ることをおすすめします。
サプライズプレゼント
定期的に商品を購入してくれる消費者に対し、購入商品とは別の商品サンプルやノベルティを、サプライズプレゼントとして同梱することもおすすめです。
EC通販では購入前のお試しが難しいため、興味があっても購入しない商品がある場合も少なくありません。違う商品を試してみたい消費者にとって、プレゼントで他の商品が同梱されていることで喜んでいただけるはずです。
定期購入者の離脱が課題となっている場合は「次回発送時にプレゼントを同梱する」と事前告知することも1つの方法です。
4まとめ:同梱や同封を活用して売上アップに繋げよう
同封も同梱も、商品以外のものを一緒に入れて送るという点は同じで、同封は封書を使い、同梱は小包やダンボールなどの箱を使うという違いがあることがわかりました。
また、同梱物を工夫することで、業務効率化が期待できることに加え、消費者のロイヤリティを高めることも期待できます。消費者の購入頻度や購入商品から適切な同梱物をを選ぶことで、さらなるリピート率のアップが期待できます。
当社は物流におけるOne to Oneマーケティングを得意としており、消費者ひとりひとりに合わせた柔軟な同梱物を実現可能です。同梱物に関するお悩みなど、お気軽にご相談ください。
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