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物流代行を選ぶ際、WMSで確認すべき4つの機能(EC通販編)/サービス導入のポイントを解説!

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ECの物流代行選び、WMS機能の確認ポイント4つ

EC通販の物流代行会社によって利用するWMSは異なります
サービス選定を失敗しないために、最低限確認すべきWMS機能とは?

「委託検討中の物流代行会社はどのようなWMSを使っているの?」
「最低限、どのような機能を確認しておけば良いの?」

EC通販において、倉庫内での商品管理や発送業務を効率化するために重要なWMS(倉庫管理システム)には、パッケージ型 or スクラッチ型(開発形態)や、クラウド型 or オンプレミス型(サーバー形態)など、さまざまな種類があり、特徴や搭載されている機能も異なります。

そこで本記事では、物流代行サービスを正しく選ぶためのポイントとして、WMSの確認すべき機能について詳しくご案内します。自社の商品管理やEC通販の運用に関わる重要な内容になりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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物流代行会社に確認しておきたいWMS機能とは?

物流を委託する際、基本的には委託先の物流代行会社が提供するWMSを使った運用に切り替わるため、今までの運用がどのように変わるのか、今抱えている課題の解決につなげられるのか、などをおさえておくことが重要です。

そこでここでは、自社に適した物流代行サービスを選ぶにあたり、
確認しておきたいWMSの主な機能4つを、下記2つの視点からご紹介します。

  1. 必ず確認すべきWMS機能:物流運営のために必要な機能は満たされているのか
  2. あると便利なWMS機能:これから実現したい機能は搭載されているのか

今の運用内容や課題、委託後の目的を明確にして要件を洗い出してみましょう。
これから紹介する4つを参考に具体的な確認ポイントが準備できていると安心です。

MEMO:多種多様な種類と機能をもつWMS

本記事では、まず初めにおさえておきたい機能のご紹介をしています。
WMSには非常に多くの機能が搭載されているため、委託準備が進むにつれて、さらに細かな確認が必要になります。そのため、自社の業務フローや運用ルールをしっかり把握しておくことが大切です。

WMSの在庫管理

物流WMSの在庫管理イメージ

EC通販物流において、必ず確認すべき機能

入出庫の履歴管理

日々のEC通販の運営、倉庫内業務において、入荷実績や出荷実績、梱包実績や在庫移動実績まで一連の作業履歴を管理できることは極めて重要です。
「どの商品が・いつ・どこからどこへ・誰が・いくつ・動いた(移動や廃棄、梱包や在庫調整 など)のか」作業履歴をWMSで管理することで、伝票別・商品別などさまざまな条件指定で追跡できる機能になります。

業務上で何らかのトラブルが発生した際には、WMSの履歴管理が解決につながる貴重な情報源になります。その他にも、作業単位・スタッフ単位の生産性チェックもできるため、倉庫内の業務効率化にもつながります。

毎日の在庫確認

EC通販の運営において、日々の在庫状況を正確に把握できる機能は欠かせません。
倉庫内の在庫数をもとに、適切な発注数と発注タイミングを管理して欠品による機会損失を防いだり、入荷予定商品のリストと照合することで、入荷検品の精度を改善したりすることも可能です。

WMSの在庫管理機能では、商品別・ロケーション別・期限別などさまざまな条件指定で確認することが可能です。条件指定の仕様は委託先のWMSによって異なりますので、自社で必要な在庫管理要件をまとめて確認できるようにしておきましょう。

ロケーション管理

商品(在庫)の保管場所を瞬時に特定できるロケーション管理は、倉庫内業務において極めて重要です。「どの商品が、どこに保管してあるのか」をWMS上で「見える化」することで、さまざまなメリットがあります。

  • 業務のスピードアップと効率化
  • 作業ミスの防止(入荷・保管・ピッキングなど)
  • 保管効率の改善(商品入れ替え・在庫変動への柔軟な対応も)

ロケーションには固定ロケーションフリーロケーションダブルトランザクションの3タイプがありますが、自社商品に適したロケーション管理ができるかどうか確認できると安心です。

EC通販物流において、あると便利な機能

ロット・期限・トレーサビリティ管理

例えば、化粧品や健康食品、コンタクトレンズを含む医療機器など、非常に細かな在庫管理を必要とする商材を取り扱っている場合は、WMS側に実現できる機能が備わっているかどうかを確認しておく必要があります。

ロット管理 ロット単位で商品を在庫管理し、ロットを指定した在庫引当も可能。
賞味期限管理
使用期限管理
期限単位での在庫管理を行い「引当不可日数」を指定し、期限間近や期限切れ商品の発送を防止。
トレーサビリティ管理 入荷から、どの受注に対してどのロット・期限商品を出荷したのかまでの、トレーサビリティ情報を取得・報告を行う。
商品に問題が見つかった際に、該当商品の早期情報取得が可能。

上記の中でもトレーサビリティ管理は、商品に何らかの問題が見つかった際に、入出庫履歴からロット番号を特定し、対象商品のお届け先を瞬時に調べて対応するために極めて重要な機能です。特にクラス3以上の高度医療機器の場合、物流代行会社は追跡可能性(トレーサビリティ)を確保する努力義務があります。

在庫・出荷ステータスのリアルタイム確認

EC通販の運営において、商品の在庫ステータス・出荷ステータスをリアルタイムに確認できる機能があると、購入者からの問い合わせに対して、瞬時に判断・対応ができるため非常に便利です。

例えば、購入者からキャンセルの申し出があった際に、WMS上の出荷ステータスが「未検品(出荷時)」の状態であれば、すぐに出荷を止めることが可能です。購入者を待たせることなく瞬時に対応することができ、余計な手間もかかりません。また、大量購入の申し出があった際には、リアルタイムの在庫ステータスを確認できることで、その場で瞬時に回答することができ、大切な販売機会を逃しません。

複数ロケーション管理

前途で述べた、ダブルトランザクション方式として、例えば「ピッキングエリア専用」と「ストック専用」のように、複数の場所(ロケーション)で商品を保管しておく必要がある場合は、WMS側にも商品(1SKU)に対して複数ロケーションを紐づけて管理できる機能が備わっていなければいけません。同一商品を複数拠点の物流倉庫で保管している場合も同様です。ロケーション間の在庫移動もWMS上で操作することが可能です。

棚卸管理

棚卸は正確な在庫管理をするうえで重要な作業です。
主にハンディターミナルで倉庫内にある商品(実在在庫)を読み込み、WMS上の理論在庫と照合していきます。さらに、棚卸を行った結果をWMSからデータ出力することによって、下記のようにリスト化して双方で共有する機能も備わっています。

  • 棚卸データ
  • 棚卸作業リスト・履歴
  • 棚卸差異リスト
  • 在庫更新結果

棚卸には全ての在庫を一度に調べる「一斉棚卸」と、ロケーションや作業範囲に分けて行う「循環棚卸」がありますので、WMS側に実現できる機能が備わっているかどうかを確認しておく必要があります。

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WMSの作業指示

物流WMSの作業指示イメージ

EC通販物流において、必ず確認すべき機能

基本の作業指示・伝票印字

日々のEC通販の運営、倉庫内業務において、最低限下記3種類の伝票印字機能は必須です。
3つをまとめて1枚に印字する一体型伝票の機能をもつWMSもあります。

作業指示書
(ピッキングリスト)
WMSに紐づいた出荷指示書を発行。
ピッキング対象の商品コード・保管ロケーション、数量などの情報が記載。
※細かな指示も可能、下記「あると便利なWMS機能」参照
送り状伝票 各配送会社の送り状を発行。問い合わせ番号の採番などにも対応。
納品明細書 商品に同梱する納品書を発行。
※細かな制御も可能、下記「あると便利なWMS機能」参照

EC通販物流において、あると便利な機能

同梱物・ギフトの個別指示

販促チラシの同梱やギフト対応を希望される場合は、作業指示書(ピッキングリスト)から個別の指示を出せる機能が備わっていると非常に便利です。

例えば、販促チラシなどの同梱物を、1つの商品と同じようにWMSに登録・管理することで、システム制御によるピッキングミスが起こりにくい運用を実現でき、さまざまな条件指定による同梱制御も可能です。ギフト対応には、主にラッピング・熨斗・メッセージカード・受け渡し用紙袋の「あり or なし」などがありますが、備考欄に指示内容を記入したり、フラグ機能を利用したりなどの管理ができるのは、WMSだからこそできるメリットです。

複雑条件による同梱物の個別指示

特に、単品リピート通販One to Oneマーケティング(CRM)の強化を希望される場合は、複雑な同梱物の作業指示を出せる機能が理想です。

例えば「〇回目の購入なら/A商品が購入されたら/楽天経由の購入なら」のように、下図のような細かい同梱条件も、出荷指示データの中の判別フラグや購入回数の項目定義を事前にWMS側に設定することで、複雑な同梱制御をすることが可能です。

購入者ひとりひとりの属性に合わせた制御をすることで、リピート率・LTVクロスセルアップセルの強化を実現できます。同梱条件(シナリオ)の設定仕様は委託先のWMSによって異なりますので、必要な要件をまとめて確認できるようにしておきましょう。

物流における複雑条件の同梱物組み合わせイメージ

納品(明細)書の制御指示

販促チラシの同梱やギフト対応を希望される場合は、納品書の印字内容を制御する機能も必要です。例えば、ギフト購入者がお届け先を自分宛ではなく、ギフトを贈る相手先を指定していた場合は、下記のような制御をすることが可能です。

  • 金額に関わる表示を削除する
  • 「納品書」から「お届け明細」のように名称変更する
  • 「納品書」そのものを同梱しない

販促チラシは作業指示書(ピッキングリスト)には印字しますが、納品書には印字しないという制御も可能です。

WMSのデータ照会・出力

物流WMSのデータ照会・出力機能イメージ

EC通販物流において、必ず確認すべき機能

業務上必須な情報の出力

日々のEC通販の運営、倉庫内業務において、最低限下記3種類の照会出力機能は必須です。

出荷報告データ 出荷完了後の配送番号情報を検索(※)・閲覧・データ出力します。
※条件指定はWMSによって異なります
在庫一覧データ 商品別やロケーション別などの在庫情報を検索(※)・閲覧・データ出力します。
※条件指定はWMSによって異なります
入荷一覧データ 期間別や商品別などの入荷完了情報を検索(※)・閲覧・データ出力します。
※条件指定はWMSによって異なります

WMSはただ在庫管理を行うだけではなく、商品の流れをもとに倉庫内の保管効率や作業効率の改善を目指すことも目的としています。例えば、出荷頻度の高い売れ筋商品や滞留在庫の多い商品を数値的に分析(ABC分析)し、ロケーション管理の最適化をすることによって、前途の効率アップが可能となります。

EC通販物流において、あると便利な機能

用途に応じた情報の検索と出力

知りたい情報や用途に合わせてWMSからデータを検索し、データとして出力できる機能が備わっていると、EC通販の運営において非常に便利です。

例えば、新商品の開発やキャンペーンの計画を立てる際に商品の売れ筋や購入者のニーズを分析したい時や、自社のシステム(販売管理システムや分析ツールなど)に取り込むデータが必要な時などに、自分達でWMSの画面上から検索やデータの出力ができる機能があると、さまざまな情報の分析や管理が可能になります。検索条件の仕様は委託先のWMSによって異なりますので、必要な要件をまとめて確認できるようにしておきましょう。

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WMSのマスタ管理

物流WMSのマスタ管理機能イメージ

EC通販物流において、必ず確認すべき機能

商品マスタ

WMSにはさまざまなマスタ管理機能がありますが、まずは商品マスタの機能を抑えておくことが重要です。商品マスタの項目には一般的に下記のようなものがあげられますが、

  • 商品カテゴリ
  • 商品コード
  • 商品名
  • 属性(サイズ・色など)
  • 適正在庫数
  • バーコード情報(JANコードなど)

前途の3つの機能「1.在庫管理機能」「2.作業指示機能」「3.照会出力機能」を実装するために、あらゆる項目を商品マスタで管理して制御を加える必要があります。
一部事例をご紹介します。

1.在庫管理機能 「賞味期限」と「期限管理(する or しない) フラグ」を商品マスタに設定することで、在庫の賞味期限管理ができるようになります。
2.作業指示機能 「同梱物(YES or NO) フラグ」を商品マスタに設定することで、同梱チラシも商品と同じように作業指示書(ピッキングリスト)から出荷指示を出すことができます。また、納品書には印字をしないという制御も可能になります。
3.照会出力機能 必要になりそうな項目をあらかじめ商品マスタに設定しておくことで、データ出力時の検索や、分析などの業務効率化にもつながります。

自社の運営方針に合わせて商品マスタの設定ができること、これがWMSのメリットを最大限に生かした運用ができるポイントとなります。

EC通販物流において、あると便利な機能

セット品マスタ

セット商品の取り扱いがある場合は、セット品のマスタ管理機能があると非常に便利です。
セット品管理では、中身を構成する単品商品「構成品」のみマスタ登録をして在庫管理するだけで、組み合わせた親商品「セット品」の理論在庫の管理が可能になります。

例えば、構成品 [A] [B] を組み合わせたセット品 [C] を販売する場合、[A] [B] 両方の在庫があれば理論上の [C] セットを作ることが可能となり、どちらか一方の在庫がなくなれば [C] も在庫なしとなります。[C] の実在庫をあらかじめ組み合わせて用意しておく必要もありません。

また、作業指示書(ピッキングリスト)では構成品 [A] [B] を印字して出荷指示を出し、納品書にはセット品 [C] のみ印字する制御もできるようになります。

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まとめ:WMSも含めて納得のいくEC物流代行会社を選ぼう

物流WMSの機能一覧イメージ

いかがでしたか。
WMSにはさまざまな種類や機能があり、委託先の物流代行会社が提示するWMSによって対応幅が異なることが分かりました。自社の運営方針や取り扱う商品に適した機能が備わっているのか、これから実現したい要件が満たされているのかなど、今の課題や委託後の目的を明確にしておくことがとても重要です。

当社スクロール360では、長年の通販物流のノウハウを凝縮した自社独自のWMS(L-Spark)でEC通販事業者さまのご要望に合わせた運用環境を構築しております。物流委託に関するお悩みやお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

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