配送センターは、トラックによる配送の拠点となる施設で、物流センターの1つです。
さまざまな種類の商品を受け入れて仕分けを行い、最終的に店舗や消費者などに届けます。
本記事では、配送センターの役割や業務内容、物流センターとの違いを解説します。
目次
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1配送センターとは
配送センターとは、トラックによる配送の拠点となる施設のことをいいます。商品の受け入れから一時保管、お届け先ごとに仕分けを行い、発送・配送を一貫して行います。
広範囲ではなく、決まった地域やエリア内を対象とすることが一般的です。
たとえばスーパーやコンビニなどでは、さまざまな業者から商品を受け入れ、お届け先である店舗ごとに仕分けます。ECやテレビ通販などでは、さまざまな物流拠点から商品を受け入れ、お届け先ごとに仕分けを行います。
配送センターは物流の合理化を目的として、大規模な倉庫では難しいきめ細かい仕分けや、小口配送を担う役割があります。
物流センターとの違い
配送センターは、物流センターの種類の1つです。
物流センターでは、さまざまな商品の納品を受け、一時保管や在庫管理、流通加工や梱包、発送を行います。配送センターでは、主に特定のエリア内の配送をするために、商品の受け入れと仕分けを行います。
物流センターと物流倉庫との違い
物流センターは発送までに必要な作業を一括して行いますが、物流倉庫は商品の保管を行うことが目的の施設です(施設によって検品などを行うケースもあります)。
小口配送向けよりもパレット単位や大口出庫を専門とする倉庫が多い傾向です。長期保管に適したネステナーなどの設備が揃っている倉庫もあります。
2配送・輸送・運送の違い
配送・輸送・運送は、それぞれ以下のような違いがあります。
名称 | 説明 |
---|---|
配送 | 近距離移動で小口の商品を届けること |
輸送 | 長距離移動で大口の商品をひとつの目的地へ届けること |
運送 | トラックを用いた輸送や配送のこと |
配送は二次輸送とも呼ばれ、配送センターから消費者や小売店に商品を運ぶことを指します。複数の目的地へ商品を運ぶため、移動が複雑になる傾向です。
輸送は一次輸送とも呼ばれ、具体的には長距離の移動を伴いながら、物流センター間や工場から商品を運ぶことを指します。
運送は、輸送距離や商品の物量に関係なくトラックを用いた輸送・配送を指しますが、船舶や飛行機を用いる際には使いません。
3配送センターの種類
配送センターは立地によって2種類に分けられます。2つの違いを紹介します。
- 生産立地型
- 消費立地型
生産立地型
生産立地型は、生産地に近い場所に設置される配送センターで、商品を集荷する際の仕入れコストを抑えられる点がメリットです。
具体的には、生鮮食品を扱う配送センターが該当します。
消費立地型
消費立地型は、配送先の近くに設置される配送センターで、受注から配送までの時間が短いためネットスーパーなどのサービスに適しています。
消費者のニーズを反映させ、きめ細やかなサービスが可能な点がメリットです。
4配送センターの業務
配送センターの業務は、主に貨物の積み替えや、配送に伴うスケジュール管理が中心です。
以下の3つに分けて紹介します。
- 商品の受け入れ・仕分け
- 発送・配送
- 集荷
商品の受け入れ・仕分け
納品業者や物流拠点からのさまざまな荷物を受け入れます。ドライバーが集荷した荷物や、荷主が直接持ってきた荷物などが配送センターに届きます。その後、お届け先のエリア別に仕分けを行います。
発送・配送
配送スケジュールに沿ってドライバーが積み込みを行い、各お届け先へ荷物を届けます。小口の場合は、届ける時間帯や住所を考慮して、移動距離を最大限減らせるルートで配送します。
大口の場合は、極力トラックが空車になるのを避けられるように集荷も行います。
配車・配送スケジュールの作成や、配送完了までの進捗を管理することも重要な業務です。
集荷
配送と同じようにスケジュールに沿って回収を行います。大口の場合は、上述したように空車率を下げる工夫が求められます。
5配送センターの業務をアウトソーシングするメリット
配送センターの業務をアウトソーシングするメリットは主に以下の3つです。
- 初期投資を抑えられる
- コア業務に集中できる
- 品質向上につながる
初期投資を抑えられる
配送センターの業務をアウトソーシングすることで、設備費や施設料などの初期投資を大幅に抑えることが可能です。
配送センターの立ち上げだけでなく、商品受け入れ用の設備や保管用ラックなど、設備の初期投資は膨大な費用になります。アウトソーシングにより初期投資を抑え、事業拡大や売上強化につながる投資にまわすことも選択肢のひとつです。
コア業務に集中できる
配送センターの業務に自社のリソースを割かずに済むため、重要なコア業務に集中することができます。 売上アップや、事業力の強化を図ることも可能です。
品質向上につながる
配送業務のプロへアウトソーシングすることにより品質向上につながり、顧客満足度が上がるなどの効果が期待できます。
配送センターの専門業者は、設備の充実だけでなく、細かいオペレーションや人的ミスが発生しないような工夫やノウハウが、長年の経験から蓄積されています。アウトソーシングすることで、自社では習得が難しい品質の付加価値を得ることが可能です。
6配送センターの業務をアウトソーシングする際のポイント
配送センターの業務をアウトソーシングする際は、以下の2つをポイントに検討するとよいでしょう。
- 委託する業務範囲を明確にする
- 配送センターを見学する
委託する業務範囲を明確にする
委託する業務範囲や作業内容をあらかじめ整理し、明確にしておくことで、委託先への見積依頼や最終的な委託先の選定がスムーズに行えます。アウトソーシングの目的と優先順位を明確にしてから検討をすすめましょう。
配送センターを見学する
最終判断の際には、実際に現場に足を運んで見学することをおすすめします。
センター内の整理整頓やスタッフの作業に取り組む姿勢、周囲の環境を確認します。管理が煩雑だとミスの発生やクレームの原因になりかねません。
見学時に感じた違和感や疑問点は、のちにトラブルの原因になる可能性もあるため、不明点は必ず確認しておくとよいでしょう。
7まとめ:配送センターのアウトソーシングも選択肢の1つ
配送センターはトラックによる配送の拠点となる施設で、商品の受け入れ、仕分け、発送・配送を一貫して行います。配送センターでは決まった地域やエリア内を対象とし、消費者や店舗ごとに仕分けを行うなど、きめ細やかなで質の高い作業が求められます。
配送業務をアウトソーシングすることで設備投資などの初期投資を抑え、ミスの削減や品質向上につながるだけでなく、配送センターの業務にかけていたリソースをコア業務に集中することも可能です。
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