楽天では、2024年4月~6月頃より配送品質向上制度が開始され、配送品質の基準を満たす商品に配送認定ラベルが付与されます。配送認定ラベルを取得することで消費者の利便性が高まり、ショップへの評価が向上する効果も期待できます。
本記事では、配送認定ラベル取得のメリット・デメリット、取得のためにクリアすべき基準について解説します。
※2023年11月時点の情報です。
今後変更になる可能性がありますので予めご了承ください
目次
「物流についてまずは相談したい」
と考えている方へ
750社を超える通販支援実績をもつスクロール360は、
商材を問わず、幅広い事業者様より評価いただいています
1楽天の配送認定ラベルとは
楽天の「配送認定ラベル(仮称)」とは、楽天が設定する配送品質の基準を満たした商品に対して付与されるラベルのことです。
配送品質向上制度により設定されたラベルで、楽天新春カンファレンス2023で発表されました。
配送認定ラベルが付与された商品は、楽天市場の検索結果で商品画像の下にラベルが表示されるため、配送の利便性が高い商品を見つけやすくなる点がメリットです。
認定ラベルを取得するには、商品を常に「翌日~翌々日お届け」可能にしておく必要があります。2024年4月~6月頃開始予定の制度のため、詳細は今後変更になる可能性があります。
配送品質向上制度
楽天の配送品質向上制度とは、ユーザーニーズを満たすため、楽天が定める基準を満たした商品に対して認定ラベルを付与する制度です。2024年4月~6月頃に導入予定とされています。
配送に関するニーズに対応するため、配送品質をわかりやすく表示し、消費者が求めている商品をより見つけやすくする目的で導入される制度です。
2認定ラベル取得の条件
認定ラベルを取得するには、店舗と商品、両方で基準をクリアする必要があります。
【店舗基準】
- 納期順守率:96%以上
- 6日以内のお届け数比率:80%以上
- 出荷件数:100件/月以上
- 共通の送料込みラインの導入
【商品基準】
- (午前の注文) 365日いつでも「翌日お届け」指定可
- (午後の注文) 365日いつでも「翌々日お届け」指定可
(参照:「配送認定ラベル」獲得に必要な受注・出荷処理とは?/RMS Service SquareRMSサービススクエア)
条件の緩和
配送認定ラベルの取得条件は、当初の基準から以下のように緩和されています。
【店舗基準】
商品の性質上、6日以内のお届けが難しい商品は母数から除外可能
※RSLと楽天内のショップを連携させており、受注後にリアルタイムで出荷指示データを連携できる場合のみ
【商品基準】
- 土日祝は通常注文の締切時間を最短で午前9時に短縮可能
- 年末年始(12/31〜1/3)および月1回は休業可能
(参照:楽天の「配送品質向上制度」とは?配送基準を満たした商品にラベルがつくように/コマースデザイン)
商品の性質や時期、曜日によって条件が緩和されています。
配送認定ラベルは2024年4月以降に開始される制度のため、今後も例外条件や緩和条件が発表される可能性があり、定期的に確認しておくことが推奨されます。
3楽天の配送認定ラベルを取得するメリット
楽天の配送認定ラベルを取得するメリットは以下の3つです。
- 消費者の利便性が向上する
- ショップへの信頼性が高まる
- 競合との差別化になる
消費者の利便性が向上する
配送認定ラベルを取得している商品は「翌日お届け」や「翌々日お届け」が利用できるため、商品がすぐに届き、消費者の利便性が向上します。
また、すぐに欲しい商品を探している場合、配送認定ラベルは翌日または翌々日に届く商品であるという目印になるため、商品を選びやすくなる点がメリットです。
荷物の受け取りや検索の利便性が高まることで、顧客満足度の向上も期待できます。
ショップへの信頼性が高まる
「注文したのに商品がなかなか届かない」という事態が起きると、顧客満足度の低下や低評価レビューなど、リピートにつながらない可能性があります。低評価レビューが多いと新規顧客が注文を控えるケースも考えられます。
配送認定ラベルの取得によって「納期順守率 96%」や「6日以内のお届け数比率 80%以上」といった基準をクリアしている証明になります。ショップへの信頼性が高まり、新規顧客も注文しやすくなる点がメリットです。
競合との差別化になる
配送認定ラベル表示によって競合との差別化につながります。
利便性の向上によって顧客満足度が高まると、好意的なレビュー投稿やリピート増加の効果も期待できます。競合と差別化することで、ショップの売上増加も期待できるでしょう。
また、配送認定ラベルの有無が、楽天市場での検索順位を決定する要素のひとつになる可能性もあります。検索順位が上がることで、楽天市場内で有利になる可能性も期待できます。
4楽天の配送認定ラベルを取得するデメリット
楽天の配送認定ラベルを取得するデメリットは、認定基準をクリアするために店舗に負担がかかる点です。配送認定ラベルを取得するには即日配送が必要となり、タイトなスケジュールでの対応が求められます。
リソースが足りない場合は、人員の追加や業務のシステム化で対処できる場合もありますが、その分コストが必要になります。
また、月間出荷件数が100件以上でないと認定ラベルは取得できないため、該当しないショップにとってはデメリットになります。出荷件数を伸ばすためには、ショップや商品画像、商品説明の見直しなど、商品の購入数を増やすための工夫が必要です。
5楽天の配送認定ラベルを取得する方法
配送認定ラベルを取得する方法は以下の4つです。
- 楽天SKUへの対応
- 「お届け日表示機能」への対応
- 店舗・商品の認定基準のクリア
- 管理システムの導入
楽天SKUへの対応
SKUとは、商品の最小の品目数、管理単位のことです。SKUに対応することで、同じ商品の色違い・サイズ違いが1ページにまとまるため、消費者が比較検討しやすくなります。
また、レビューや売上が同じ商品に集約される点もメリットです。
2023年4月より「楽天SKUプロジェクト」として、全店舗を対象に楽天SKUへの移行が開始されています。楽天SKUへの対応は強制ではありませんが、配送認定ラベル取得のためには対応が必要です。
「お届け日表示機能」への対応
「お届け日表示機能」に対応するためには、SKUごとに発送元の住所と、出荷リードタイムの登録が必要です。
お届け日表示機能は、2023年6月にリリースされています。
お届け日表示機能に対応することで最短指定可能日を絞り込み検索できるため、商品を見つけてもらいやすい、購入の可能性が高まるといったメリットが期待できます。
店舗・商品の認定基準のクリア
配送認定ラベルの取得には、店舗、商品どちらも基準をクリアしている必要があります。自社ショップの実績が基準を満たしているか確認し、満たしていない場合は基準をクリアできるよう対策しましょう。
取得条件には「月間出荷件数100件以上」「6日以内のお届け数比率80%以上」といった基準があります。条件をクリアするためには、購入数を増やすための施策や、出荷業務の見直しなどを行うことがポイントです。
管理システムの導入
月間100件以上の出荷や、翌日・翌々日お届けを実現するには、マンパワーだけに頼るのは現実的ではありません。出荷効率を高めるために、管理システムの導入が推奨されます。
特に、受注管理や在庫管理、出荷指示などを一元管理できるシステムがおすすめです。
当社の一元管理システム「eシェルパモール2.0」は、楽天を含む複数のECモールに対応しており、複数ショップの受注の一元管理が可能です。
一元管理システム【eシェルパモール2.0】
6楽天の配送認定ラベルと似た制度
楽天以外にも、大手ECモールで配送認定ラベルと似た制度を実施しています。AmazonとYahoo!ショッピングで設定されている、以下の制度について解説します。
- Amazonマケプレプライム
- Yahoo!ショッピング 優良配送
Amazonマケプレプライム
Amazonのマケプレプライムとは、自社が出品する商品を、Amazonプライム対象商品として販売できる制度です。
Amazonマケプレプライムを利用するための条件は、以下の通りです。
- 出品者様が選択するプライム対象地域への「お急ぎ便」の提供
- Amazonプライム会員に対して、プライム対象地域への通常配送とお急ぎ便を無料で提供
- Amazon上で追跡が可能な配送方法の利用
- Amazonのポリシーに基づく返品・返金対応
- Amazonによるカスタマーサービス、返品受付の提供
(出典:マケプレプライムを始めるには/amazon出品大学)
Amazonのマケプレプライムにより、Amazonプライムとなった商品は購買率が高い傾向にあるため、商品訴求力の向上施策として有効といえます。
Yahoo!ショッピング 優良配送
Yahoo!ショッピングの優良配送とは、配送に関して、Yahoo!ショッピングとPayPayモールが定める基準をクリアした商品のみに付与される配送の称号です。
「優良配送ラベル」とも呼ばれ、出荷遅延率が5%未満のショップの商品、かつ注文日+2日以内に発送される商品にこのラベルが付与されます。
「優良配送ラベル」が付与されることにより、ショッピング内の検索順位に好影響があり、商品が購入されやすくなるなどのメリットがあります。
7まとめ:配送認定ラベル取得で顧客満足度を向上させよう
楽天の配送認定ラベルは「翌日お届け」や「翌々日お届け」の指定が可能な商品に付与されるラベルです。配送認定ラベルによって、配達タイミングがわかりやすくなるため、消費者はすぐに届けて欲しい商品を探しやすくなります。
配送認定ラベルは、店舗基準と商品基準の両方を満たす場合に付与されるため、基準をクリアするにはさまざまな対策が必要です。
当社では「配送品質向上」「365日配送」に対応できる体制を整えるための、新たな受注処理代行サービス「土日祝対応プラン」の提供を開始しております。こちらのサービスでは土日祝日の出荷連携業務が可能ですので、興味のある際はお気軽にお問い合わせください。
「物流についてまずは相談したい」
と考えている方へ
750社を超える通販支援実績をもつスクロール360は、
商材を問わず、幅広い事業者様より評価いただいています
サービスはこちら